【10/13大会】リト・アディワン「仙三のリーチ対策は練ってある」

Team Lakay's Lito Adiwang lands a wushu side kick on Anthony Do at ONE Warrior Series 7

長く、険しい道のりだったものの、ONEチャンピオンシップの人材育成、発掘のためのリアリティ・ショー「ONEウォリアーシリーズ(OWS)」を経て契約を勝ち取ったリト・アディワン(フィリピン)が、ようやくONEチャンピオンシップデビュー戦を総合格闘技の母国で果たす。

10月13日、東京・両国国技館で開かれる「ONE:CENTURY 世紀」朝の部で、アディワンは、パンクラスのフライ級世界王者、池田仙三(仙三)とストロー級で対戦する。

数年前にフルタイムの格闘家になることを決めたアディワンは、この瞬間を夢に見ていた。ただ、まさかONE初戦が、記念すべき100回目の大会になったことに驚きを隠せなかった。

「こんなことになるとは思っていなかった」と、26歳のアディワンは話す。

「きっと11月の大会のカードに組まれると思っていたから、今回の大会に出場するのを知って、驚くことしかできなかった」

「最高のチャンスで、これ以上ないタイミング。大会に参加できて本当にうれしい。面白い試合ができることにとても興奮している」

所属するフィリピンの有名ジム「チーム・ラカイ」のほかのメンバーと同様に、アディワンもウーシューをバックグラウンドに持ち、剃刀のような切れ味の打撃に、ハイレベルなグラップリングの技術を身に付けている。

その甲斐あって、プロでの戦績は9勝2敗で、5試合でKO勝利、3試合で一本勝ちを収めている。現在は5連勝中で、その内の3試合はOWSでのものだ。

大抜擢を受けたとはいえ、アディワンの自信は揺らいでいない。むしろ、OWSのホストであるリッチ・フランクリンから注目された時と同じように、トレードマークのスタイルで世界のファンに名前を売ろうとしている。

「自分の目標は、面白い試合にすること。初出場でインパクトを残したい。だから、つまらない試合にはならないよ」と、アディワンは約束した。

「自分の雷のような打撃をガンガン繰り出したい。そして、ファンのみんなのためにベストを尽くすことは約束する」



今回対戦する仙三は、実績豊富な上に、タフなベテランで、アディワンと同様に魅せる試合が信条のファイターだ。

ボクシングとグラップリングのバックグランドを持つ37歳の仙三は、日本で無名の状態からトップアスリートに上り詰めた1人だ。2017年の8月にパンクラスのフライ級世界王者になると、その6ヶ月後には若松佑弥と対戦し、逆転KO勝利で初防衛に成功した。

チーム・ラカイのヘッドコーチ、マーク・サンジャオと猛特訓を積んでいるアディワンも、仙三のタレントと過去の実績を軽視していない。

「彼はボクシングが上手くて、ユニークな方法で攻撃してくる。自分の技術を上手に使って、リーチを最大限に生かしている。彼にとっては大きなアドバンテージになることだからね」と、アディワンは分析している。

「身体のサイズは彼にとって大事な武器になる。それに、これまでの試合を見ても、自分の武器を巧みに使っている」

「相手と打ち合うタイプだけれど、最終的にはサイズの強みを生かしてグラウンドに持っていこうとするのはわかっている。対策は練っているし、相手の強みを逆手に取れる」

Lito Adiwang defeats Anthony Do by decision at ONE WARRIOR SERIES 7

ほかにも、アディワンには秘策があった。

彼の練習仲間には、同じ大会でパウンド・フォー・パウンド(階級を超越して与えられる最強の称号)王者のデメトリアス・ジョンソンとONEフライ級世界グランプリ決勝で対戦するダニー・キンガッドもいる。

キンガッドは、今年の3月に両国国技館で開催された「ONE:A NEW ERA 新時代」でのトーナメント準々決勝で仙三と対戦し、今年のベストバウト候補と呼ばれたほどの激闘を繰り広げた。

両者は3ラウンドまで互いに譲らない攻防を続けたが、キンガッドがユナニマス判定で勝った。

今回の試合に向け、アディワンはチームメートから知恵を授けてもらいつつ、役立つアドバイスも受けていると明かした。

「彼からは、仙三を圧倒しないといけないと言われた。プレッシャーをかけて、気持ちを前面に出さないといけない。そうすれば、打ち負かすことができる」

「これは自分にとって過去最大の舞台で、ちょっとのミスでも命取りになってしまう。ゲームプランを実行するためにも、試合に向けた集中力の部分も改善しようとしている」

Lito Adiwang defeats Anthony Do (blue) by decision at ONE WARRIOR SERIES 7

ONE史上最大規模の大会で、フライ級屈指のファイターのホームで対戦するのだから、アディワンにとっては集中力が要になることは間違いない。

ONEデビュー戦にもかかわらず、気持ちが挫けてしまいかねない試練を目の当たりしているとはいえ、彼はチーム・ラカイを代表して全力を尽くし、東京に雷鳴を轟かそうとしている。

「プレッシャーにも勝たないといけない」

「観客は間違いなく相手をサポートする。観客からの声援は大きくて、ファイターの力になるんだ。勝ちたいという気持ちも強くなる。彼も前回の結果から挽回するために、勝ちに来るだろうしね」

「これらの要素は今回の試合に向けて重要なものになるけれど、影響を受けないようにベストを尽くすよ。そしてゲームプランを実行して、気持ちの部分でも彼にぶつかっていく」

century_tokyo_logo.png

東京・両国国技館 | 10月13日 (日) 9時(朝の部)/17時(夜の部) | チケット好評発売中!!

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「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。

複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。

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