リト・アディワン「のび太相手に寝技試したい」
リト・アディワン(フィリピン)がONEチャンピオンシップにインパクトを与えるまでに、それほど時間はかからなかった。
「ONEウォーリアー・シリーズ(OWS、ONEの人材育成、発掘のための大会)」で3連勝を挙げた後、アディワンはONE本大会への参戦契約を獲得。
さらに本大会でも絶好調を維持し、池田仙三とポンシリ・ミートサティート(タイ)を相手に、スリリングな第1ラウンドでの勝利を勝ち取った。
これらの功績により、アディワンはONE公式アスリートランキングのストロー級5位に入った。だがアディワンは全く満足していない。
「(ストロー級にランクインする)全員がいい挑戦相手になる。ランキングの最下位にいる者として、自分の力を示さないといけない」
次に対戦したい相手については、アディワンはある1人選手の名が頭にある。
「優れたグラップラーを相手に自分の寝技を試したい。(ストロー級2位の)内藤禎貴(のび太)だ」
「彼は素晴らしいグラップラーであり、グラウンドで自分の戦い方に持っていこうとする。だから自分にとっては完璧な相手」
確かに、内藤との対戦はアディワンはにとって完全に理にかなっている。
内藤は元ONEストロー級世界王者であり、長年に渡りストロー級の中心選手として活躍してきた。もし内藤を倒すことができれば、27歳のアディワンのキャリアにとっては画期的な勝利になるだろう。
アディワンは内藤との対戦が厳しものになるだろうと分かっているが、自分の仕事を成し遂げることができると信じている。
「いつもと同じだが、内藤に対する自分のアドバンテージは強い心だと感じている。『(ONEのケージ)サークル』に入るたびに、いつも自分が既に勝ったつもりでいる。自分の仕事をする必要があるだけ」
「彼が自分よりも優れている点の1つは経験だ。もう何度もサークルで戦っており、勝つ方法を知っている」
アディワンはさらに、個人的な野心を超えて、所属するフィリピンの名門ジム「チームラカイ」を代表して主張したいと思っている。
チームラカイはアジアで最も高い評価を受ける総合格闘技ジムの1つだが、多くの専門家は依然として、そのアスリートたちが世界のトップクラスのグラップラーとグラウンドで戦えるかどうか、疑問視しているのだ。
「自分たちチームラカイはただのストライカーではないこと、そして自分たちが常にグラウンドゲームに取り組んでいることを、皆さんに証明したい」
「寝技のスキル向上のために日々取り組んでいる努力を、ファンのみんなの前で結実させたい。自分は直近の2試合をサブミッションで勝っているが、相手がストライカーだったから、寝技だけで勝ったというような、否定的なコメントがまだたくさんある」
その点でアディワンは、もし内藤との対戦を迎えた時には、自分の思い通りの展開で内藤を倒すことを期待している。
「これまでやってきたハードワークには自信がある。サブミッションを得意とする選手を相手にサブミッション勝ちができると信じている」
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