【8/5大会】挑戦者グレゴリアン「アラゾフの弱点を突く」
ONEフェザー級キックボクシング世界タイトルに初挑戦して惜しくも敗れた2位コンテンダーのマラット・グレゴリアン(アルメニア)は、2度目のチャンスを最大限に生かそうと意気込んでいる。
8月5日(土)にタイ・バンコクで行われる「ONE Fight Night 13」のメインイベントで、グレゴリアンは現王者チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン / ベラルーシ)に挑戦する。
グレゴリアンは、昨年3月に当時王者だったスーパーボン・シンハ・マウイン(タイ)に挑戦して敗れたものの、同10月にタイフン・オズカン(オランダ / トルコ)を圧倒して勝利した。
こうして調子を取り戻した今、長年のライバルのアラゾフとの3度目となる対決を心待ちにしている。両者は、ONEフェザー級キックボクシング世界グランプリで当たる予定もあったが、直前になって試合が中止になっていた。
グレゴリアンはこう話している。
「トーナメントでは対戦する予定だったが、実現しなかった。多くのファンががっかりした。だが今回、自分たちが戦うことになり、ファンもとても楽しみにしている。自分だって待ちきれない」
「試合がなくなったときは、本当にがっかりした。だが、人生とはそういうものだ。いつも思い通りに行くとは限らない。だから、どんなことでもを受け入れて、チャンスをものにできるよう備えていなければならない」
これまで両者は2度対戦しており、1度目はノーコンテストで、2度目はグレゴリアンが勝っている。しかしこれは10年前のことで、以来両者ともキックボクシング界の頂点まで上り詰め、輝かしいタイトルを獲得するなど、大きな変化を遂げている。
このため、グレゴリアンは両者がピークに達した時期に実現する再戦を楽しみにしていると言う。
「当時は、自分たちは新進気鋭の選手だった。この数年間で2人とも大きく変わった。お互いにトップの選手と戦ってきた」
「この2年で、彼はずっといい選手になった。ピークの時期を迎えている。シャープで、準備はできている。今回はハードな試合になると思うが、自分も準備はできている」
「彼の今の調子はとてもいいから、自分の実力を証明したい。かかってこい!」
「自分のことは信じている」
マラット・グレゴリアンは、最近階級トップまで上り詰めたチンギス・アラゾフに敬意を払っている。
アラゾフは、そうした思いは同様だとする一方、グレゴリアンは自身ほどのテクニックを持ち合わせていないとも評している。
グレゴリアンはそうしたコメントに動揺することなく、アラゾフがトップレベルのファイターだと認める。一方、アラゾフには弱点があるとし、8月5日の試合ではそこを突くつもりのようだ。
「彼は爆発的で、スピードがある。このために、とても危険な対戦相手だ。スマートでいいファイターだ。調子もいい。だが、どんなファイターだって弱点はある。だから、そこを突いていくつもりだ」
グレゴリアンは、アラゾフとの世界タイトルマッチを楽しみにしている。強力な打撃と打たれ強さで知られる選手同士が激突し、今年指折りのエキサイティングな試合になる可能性もある。
アラゾフをフィニッシュする初のアスリートとなり、華々しい形でONEフェザー級キックボクシング世界タイトルを獲得できれば最高だろう。だが、グレゴリアンは現実主義者であり、どんな手段でもタイトルを取れればいいと考えているようだ。
グレゴリアンはこう話した。
「もちろんタイトルをねらう。このチャンスには大きな意味がある。これまでのキャリアの中で一番重要な試合と思うから、勝利のために全力を尽くす」
「自分のことは信じているし、自分ができることもわかっている。パワーも経験もある。だが、こうしたレベルの戦いでは、相手をノックアウトできる、なんて言うのは難しい。どんなことだって起こり得るんだ」