【9/3大会】ニコリニ「ションは自分の寝技に対応できないだろう」
ブラジリアン柔術界を制覇したミッシェル・ニコリニ(ブラジル)は、総合格闘技界でも世界タイトルを狙いに行く準備ができている。
ストロー級2位のコンテンダーのニコリニは、9月3日 (金)の「ONE: EMPOWER」でのメインイベントで、現ONE女子ストロー級世界チャンピオンのション・ジンナン(中国)に挑戦する。
ニコリニは、自身の総合的なスキルセットをもってすれば、ベルトを獲れると信じている。
「これはまさに最高の瞬間。この試合のためだけでなく、前回の試合からずっと、超ハードなトレーニングをしてきた」と、ニコリニは話している。
「チーム一丸でなってやるべきことをやってきたので、最高の状態で最高の心構えでいると思う」
13度ブラジリアン柔術の世界チャンピオンに輝いたニコリニは、10年前に総合格闘技でデビューし、ONEチャンピオンシップ参戦以来、4勝1敗というプロ戦績を収めている。
直近では、「ONE: MASTERS OF DESTINY」であったONE女子アトム級世界チャンピオンのアンジェラ・リー(シンガポール)とのストロー級マッチを制している。その試合では、ニコリニはグラップリングでリーを3ラウンドにわたって圧倒した。
今回の対戦に向けては、ションを高く評価しているが、シンガポール・インドア・スタジアムでの世界タイトルマッチでもリー戦と同様の展開になると考えている。
「彼女は何度もタイトルを防衛しているから、とても尊敬している」と、ニコリニはションについて語る。
「今回の試合の特別な点は、彼女が8度のIBJJF世界チャンピオンと対戦するという点。彼女はこれまで何度か良い試合をしてきたけれど、自分のような相手とは戦ったことがない」
「彼女はグラウンドゲームが得意なのかもしれないけれど、自分はブラジリアン柔術を20年やっている。彼女が自分の戦いに対応できるとは思わない。彼女はベストを尽くすだろうし、自分もそうだけど、自分のベストは彼女のベストよりも優れているとかなり自信がある」
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もちろん、ニコリニは現世界チャンピオン相手の試合は簡単にはいかないだろうとも思っている。
ションは、恐るべきノックアウトアーティストであり、ONEチャンピオンシップでは6勝のうち4勝を打撃で決めている。このため、ニコリニはションの武器である打撃対策に勤しんでいる。
「彼女の打撃に引きずられないようにしないといけないが、自分たちはパンチを受けないようにトレーニングしてきた」
「自分がグラウンドで戦いたいと誰もが知っていると思うが、そのための戦略もあるし、危険を避ける方法もある」
「ノックアウトするには、彼女は近づいて自分をパンチしないといけない。だから、レスリングのディフェンスが上手くないといけない。もしチャンスがあったら、自分は彼女を掴んで、寝かせて、フィニッシュするつもりだから」
ニコリニはサブミッションを、ションはノックアウトを狙っていることから、この対戦はレスリングとクリンチの戦いで、互いに優位なポジションをとれるかどうかになるだろう。
どっちに転んでもおかしくない戦いで、自身の戦術を実行できた方が勝利の可能性が高まるだろう。
ニコリニは、ゲームプランに沿って戦えるだけの経験もあるが、劣勢になった時には、不屈の精神が重要だと考えている。
「2人の人間が戦うには、何らかのコンタクトをしないといけない。その瞬間はなんでも起こり得る」
「自分たちは両方ともとても強い。彼女は最高の技術があり、自分には自分の最高のスキルがある。どちらが優れているか、試合で明らかになるだろう。彼女でも自分の欲望は止められない。全世界に注目されるだろう。これが最大のモチベーションだ。世界に自分ができることを見せたい」
さらに、ニコリニは今年初めに亡くなった父親を偲び、戦いに臨む。
ニコリニは父親に誇りに思ってもらいたいという揺らぎのない思いを持っており、父親との思い出はあらゆる逆境を乗り切る力を与えてくれるだろう。
「亡くなった父がいつでも、自分を見守っていてくれると思う」
「父が亡くなった後、世界タイトルマッチが拠り所になった。父がいなくなったことを家で嘆き悲しむより、試合に集中してモチベーションを高めてきた」
「だから、絶対、ベルトを父に捧げたい」
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