【1/14大会】三浦彩佳、タイトル戦「隙があれば“あやかロック”を」
三浦彩佳は1月14日(金)、シンガポール・インドア・スタジアムである「「ONE: HEAVY HITTERS」のメインイベントで、ONE女子ストロー級世界チャンピオンのション・ジンナン(中国)に挑戦するという千載一遇のチャンスを手に入れた。
この大一番を前に三浦は、アップセットを決める準備ができていると信じている。
ONE史上最も支配的な女性世界チャンピオンとして君臨してきたションは、強力な打撃を武器にこれまで5度防衛に成功してきた。
だが、三浦も強力なサブミッションゲームとトレードマークの“あやかロック”を駆使してONEで4勝を挙げ、ONEのケージ「サークル」でどんな相手に対しても脅威をもたらしてきた。
ONE編集部の公式インタビューに応じた三浦が、世界タイトルマッチ、自身のスキルセット、そしてMMAキャリアの中で最大のチャンスに向けてチームにどのようなサポートを受けてきたかを語った。
ONEチャンピオンシップ: ションとの対戦の話があったのはいつか? それを聞いた時の気持ちは?
三浦彩佳: 一番最初は、昨年9月だった。試合はもともと10月の予定だったから、間に合うのかとトレーナーに相談した。(ション)ジンナン選手も9月に試合をしていたので、大丈夫なのかなと思った。最初は驚いた。
ONE: ションはONEに参戦してから誰も止められない勢いを保ってきた。その点は気になるか?
三浦: 彼女とタイトルマッチやって負け、私にも負けている選手が2人(ラウラ・バリンとサマラ・サントス)いたので、そこはあまり気にしていない。 彼女と打撃をやり合うっていうよりは、打撃を見る練習をしてきた。パンチを見て、もらわないようにするために目を鍛えてきた。
ONE: ションの最も危険なテクニックは何だと思うか?
三浦: 左右に左右に振ってくるパンチは危険だと思う。それと、アンジェラ・リーを倒したボディも強力だと思っている。
ONE: ションのグラップリングについてはどう評価しているか?
AM: できなくはないと思う。アンジェラ・リーに押さえ込まれても、対処していたので。試合ではあまり見せていないが、実は強いんだろうと思う。
ONE: 10点満点でションのグラップリングを評価するなら?
三浦:6、7くらいと思う。理由は、ディフェンスがうまい。それはつまり、基礎的な動きがしっかりできている。それを試合でできるから。自分からタックルに行くなどができれば、完璧だと思う。
ONE: ションは、最近の試合ではレベルの高いテイクダウン・ディフェンスを見せている。(ブラジリアン柔術世界チャンピオンの)ミッシェル・ニコリニもテイクダウンをしようと苦戦していた。ニコリニと違った戦い方ができるか?
三浦: ニコリニは現代MMAではなかったと思う。しつこさもあまりなかったと思う。そういった違いはあると思う。
ONE: スカーフ・ホールド・アメリカーナについて。あの技は“あやかロック”の名の通り象徴的な技だと思う。それをどのようにして極めたか? なぜ対戦相手は逃げられないと思うか?。
三浦: 柔道の押さえ込みを使って、相手の肩を固定して肘を逆に曲げるという技だ。関節を固定されて、逆方向に曲げられるので痛くて逃げられない、タップするしかない。
ONE: “あやかロック”をションにも仕掛けに行くか?
三浦: そうだ。隙があれば行こうと思う。あやかロックに行くまでにも色々とある。今回は今までとは違う試合展開になると思う。
ONE: (ONEチャンピオンシップのフライ級アスリート)若松佑弥とは同じジムだが、仲は良いか? MMAキャリアの中で影響を受けていることはあるか?
三浦: すごく仲が良い。ジムの仲間はみんな仲が良い。彼は、練習姿勢が真面目なので、彼を見ていると私もしっかりしなきゃな、もっとやらないとな、って気が引き締まる。ジムも良い雰囲気で、練習をたくさんする選手ばかりなので、みんなでたくさん練習している。
ONE: 若松を尊敬する部分はあるか? 理由は?
三浦: 彼は、特にこの前の試合で、判定勝利だったが、やりたいことや引き出しを練習で増やしていた。見ている人からするとフィニッシュしてくれという思いがあったとは思うが、私は見ていて面白かった。
絶対パンチで行くって思ったところでテイクダウンするなど、練習でやっていることを試合で出すというのは、勇気がいることで、難しい。気持ちが高ぶってしまうのを抑えながら試合をしていた。気持ちをしっかりコントロールしながらできていて、すごいなと思った。
もし私があの試合をしたら、第1ラウンドで決めに行こうとして、第2、3ラウンドでバテバテになっていたと思った。ペース配分を見ながら、やりたいことをやっていてすごいと思った。彼の前回の試合を見て、気持ちを抑えること、ペース配分について勉強になった。
ONE: 若松とは対照的なファイト・スタイルだ。練習は一緒にするか? するとしたらどんな練習か?
三浦: 打撃も寝技も、トレーニングも一緒に練習する。佑弥君と私の体の作りとか、頭の作りは似ているらしいので、私も同じようにできるようになるはず。彼と私は、トレーニングの内容も似ています。
投げを教えてください、と言われたことがある。佑弥君は寝技を習いに行って、それを私に教えてくれる。彼はよく情報をくれる。彼は伝えることを通じて覚えるようだ。
ONE: メン・ボー(中国)が、三浦にはレスリング以外何もない、打撃になれば厳しい戦いになるだろうと話していた。何かお返しの言葉はあるか?
三浦: メン・ボー選手は、寝技ができない。それだけだ。
ONE: ションとの試合で証明したいことは何か?
三浦: 凡人でも頑張っていけば、チャンピオンになれるんだというところを見せたい。
ONE: ファンにメッセージと意気込みを。
三浦: みんなが私が勝てるの?! 無理なんじゃない、って思っている人もたくさんいると思います。そんな中でも、なんとかしがみついて頑張っていくので、1月14日は応援よろしくお願いします!
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