【4/8大会】堀口恭司も協力、モラエス「DJに勝つ準備できている」
すでにONEチャンピオンシップのケージ「サークル」内で最も成功している世界チャンピオンのアドリアーノ・モラエス(ブラジル)は、次の試合では、総合格闘技界でのレガシーを固めるチャンスを得た。
モラエスは4月8日(木)の「ONE on TNT I」のメインイベントで、DJことデメトリアス・ジョンソン(米国)を迎え、ONEフライ級世界タイトルの防衛に臨む。史上最高の選手とされるジョンソンを相手に勝ち星を挙げられれば、モラエスは新たな高みに到達することができるだろう。
「自分にとって、これは現在の世界のフライ級で最高の試合だ」と、モラエスは語る。
「世界のフライ級選手でレジェンドと戦え、DJをいいやり方で倒せる者がいるとしたら、それは自分だ。自分はそう信じている」
ジョンソンは、北米で最も圧倒的なフライ級選手であり、世界タイトルマッチで12勝を挙げている。ONEに参戦してからは3勝0敗、ONEフライ級世界グランプリでも優勝している。
しかし、モラエスは「格闘技の本拠地」ONEで6度世界タイトルを獲得しており、この獲得数はビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)に次いで2位。こうした経験を有するモラエスは、今回の挑戦者の有する評判にも動じない。
「DJは有名だが、気にしてない。ただ自分自身と自分が進むべき道に集中して、そこにたどり着いて勝つために必要なことをするだけだ」
「自分は(ジョンソンと対戦するため)世界グランプリで彼が優勝するよう応援していた。彼のストーリーは知られている。世界で最も有名な団体の1つで、最高のチャンピオンの1人だったのだから」
「もちろん、自分は勝ち目がないとみなされているだろうが、気にしてない。誰もがそれぞれのストーリーを持っていて、自分は自分のストーリーを作り続けるだけだ」
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モラエスは、長年にわたってジョンソンを追い続け、ONEフライ級世界グランプリで優勝するまでの戦いぶりを間近で見てきた。
その中で、ジョンソンの試合には優れた点があると気付いた。だが、モラエスは、自身が所属する「アメリカン・トップ・チーム」の最良のメンバーが試合準備を助けてくれると信じている。
「ジョンソンはトランジションはすごくうまいし、グラップリングは一級で、パワーもあり、コンディショニングもハイレベルで、スマートだ。なんでも簡単にこなしている」と、モラエスは対戦相手を評する。
「DJは戦うのが上手いから、本当に良い戦略が必要だ。カテウ・キビスは一緒に良い戦略を立ててくれている。コナン・シウヴェイラもアイディアを出してくれるし、もちろんマイク・ブラウンは世界最高のコーチの1人だ」
「その上、自分には堀口恭司やジュシー・フォルミーガなど、現在の世界最高のフライ級ファイターもついている。だから、この試合は素晴らしいものになると思う」
優れた戦略とハイレベルなトレーニングパートナーに加え、モラエスは、TNTで披露したいと思っている強みもある。
ジョンソンは、ブラジリアン柔術黒帯のモラエスの消極的な姿勢を示唆したが、モラエスはそうは思わない。モラエスには素早く試合を決める力があり、これまでにはONEで6度サブミッションで勝利している。うち1勝はDJとも対戦したことがある相手から挙げている。
「自分は世界一だとは思っていないが、特別だと思っている」
「自分はトランジションがとても得意で、スピードもある。いつも何でもちゃんとやるようにしている。毎日、ジムでハードなトレーニングもしている」
「DJはタフな選手を倒してきた。だけど、自分がダニー・キンガッドと戦った時には、第1ラウンドで一本勝ちした。DJはもう少しで一本勝ちをするところだったが、できなかった」
そして何よりも、モラエスはハングリーだ。
モラエスは、これまでの人生で長い試練を乗り越え、格闘技で成功することに専念し、これまで最も成功したファイターとしてONEのフライ級の顔となっていることを誇りに思っている。
こうした要素が総合格闘技史上最大のフライ級試合を目前に控えたモラエスのモチベーションを高めている。
「DJに勝てば、自分のキャリアにとっても、チームにとっても、家族にとっても、とても良いことだと思う。自分はその準備ができていると思う」
「自分はONEチャンピオンシップに8年間いるから、ONEチャンピオンシップの旗を守るつもりだ。DJはすでにすべてを手にしていて、自分の前に立ちはだかろうとしている。その対価は払ってもらう。それだけだ」
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