【2/28大会】ムラド・ラマザノフ、無敗キープに意欲
ムラド・ラマザノフ(ロシア)がONEチャンピオンシップデビュー戦で圧倒的な勝利を収め、ウェルター級にその存在を知らしめた。
2月28日(金)にシンガポールで開かれた「ONE:KING OF THE JUNGLE」で、24歳のラマザノフはペ・ミョンホ(韓国)と対戦。第1ラウンド残り数秒という所でフィニッシュ勝ちを収め、無敗記録を伸ばして戦歴を9勝0敗とした。
ラマザノフは総合格闘家として成長する中で、WMMAAの世界タイトルをアマチュアのうちに獲得するなど、その潜在能力を見せつけてきた。そして今、ラマザノフはONEの舞台でトップに上り詰めようと、視線を先に向けている。
シンガポール大会での見事なパフォーマンスを終え、ラマザノフが試合を振り返り、将来への展望を語る。
ONEチャンピオンシップ:経験豊富な選手が相手だった。第1ラウンドで勝利できると考えていたか?
ムラド・ラマザノフ: ペは非常に強い相手だった。スキルも運動能力も高いし、どんな選手にとっても手強い相手だ。
判定は好きじゃないんだ!自分の戦績を見てもらえばわかるが、自分はチャンスがあれば早めにフィニッシュに行く。さっさとフィニッシュしたいんだ。チョークでもグラウンドパンチでもね。やり方はいろいろあるから、どうやってフィニッシュするかは関係ない。
ONE:対戦相手を研究し、それに基づいてゲームプランを作ってきたか?
ラマザノフ:ペを調べてみたら、すごいんだ。強くて経験豊富なんだ!自分よりも2.5倍も多くの試合をしているし、(韓国で)チャンピオンにもなっているし、バランスのいい選手だ。3ラウンド制と5ラウンド制のどちらの試合もやっていて、スタミナもあるように見えた。
立ち技でも寝技でも行けるようにしないといけなかった。ONEと契約してたった2日後にシンガポールに向けて飛んだから、今回の試合のために準備する時間はなかった。だから頭を使って賢くやる必要があった。よくわからない場合は、テイクダウンから(グラウンドで)フィニッシュに持ちこむのが良い戦術だと思う。もし十分な力があるならね。これをやると体力を浪費するから。でも自分はできると確信していた。
あんなに早くテイクダウンに行こうとは考えていなかった。まだ気候と時差に体を適応させる必要がったから、動き回ってリズムを掴もうと思っていた。向こうが最初からプレッシャーをかけてきたから、こっちも対応しなければならなかった。
ラウンドの開始時に両者が元気なら、打撃の応酬は危ない。テイクダウンに行って疲れさせた方がいいと思ったんだ。打撃を見せるチャンスは第2ラウンドに出てくると思っていたが、自分の勢いが強すぎたようだ。
ONE:テイクダウンの後、もっと勝負は長引くと思ったか?
ラマザノフ:彼は非常に経験豊富で身体的にも強いが、自分のほうが少し上回っていたかもしれない。全てはテクニックとゲームプランだ。自分相手を絞めたり、削ったりする方法を知っている。
グラウンドゲームの時、頭にヒザを入れたらものすごく痛かった。相手はもっと痛かったに違いないとすぐ気づいた。
ONE:第1ラウンド終盤、残り時間を知らせる音を聞いた時、フィニッシュを狙って攻撃を増やしたか?
ラマザノフ:確かに音は聞こえたが、攻撃を増したのは、相手が力を失って呼吸が粗くなっているのを感じたからだ。ヒジやヒザを入れて、向こうは疲れていた。ギアを上げるにはちょうど良いタイミングだった。
あそこでフィニッシュしていなかったとしたら、自分はラウンドの合間に休めたが、向こうは完全に回復することはできなかっただろう。その場合、第2ラウンドの早い段階でフィニッシュできたと思う。
ONE:立ち技ではどう勝負できたと思うか?
ラマザノフ:自分は間違いなく良いストライカーだし、観客にいつか自分の打撃を披露したいと願っている。でもONEでのデビュー戦でリスクを冒したくなかったんだ。
オファーを受けてから試合までは10日しかなくて、その前の3か月間はスパーリングしていなかった。だから自分ができることをした。
ONE:ONEデビュー戦のパフォーマンスをどう評価するか?
ONE:初のシンガポール旅行は楽しかったか?
ラマザノフ:ファンとONEのスタッフのおかげで素晴らしかった。コロナウイルスの状況により、ONEは今大会を無観客試合で行うことを決定したから、少し不安に思っていた。いつだって観客がエネルギーをくれるからね。
でもファンのみんながインスタグラムのメッセージや写真で支えてくれた。ホテルの外で一緒に写真を撮った人もいる。彼らの敬意と親切な言葉に感動した。ONEのすべてのスタッフは、特別な称賛を受けるに値する。何も心配する必要はなかったし、この歓迎に本当に感謝している。
ONE:プロとして9勝0敗という戦績だ。無敗という記録はどのくらい重要か?
ラマザノフ:もちろん負けたくないし、戦歴に傷をつけたくない。できるだけ長く、無敗記録を続けたい。でもいつか負ける日が来ても、それを受け入れる。
試合では、選手に依存しないものもある。いい合宿をこなしたり、勇気を持つことはできるが、ミスをしてたった1発のパンチを食らって終わりということもある。ベストを尽くす以外に何ができるだろうか?
ONE:ONE本大会に参加するのはどういう意味を持つか?ONEでの目標は?
ラマザノフ:もう長い間ONEをチェックしてきたし、いつも参戦したいと思っていた。若い頃はONEのマラット・ガフロフ(ロシア)仕様のグローブを持っていた。まだガフロフがONEでチャンピオンになる前の話だ。
今は自分自身がONEにいて、ONEがモチベーションとなってもっと先まで行けると思っている。自分に関してONEは正しい決断をしたと思うし、自分がタイトル戦にふさわしいことをすぐに、みんなに示したいと思っている。