【12/11大会】内藤大樹「ハガティーを倒すんじゃないかと思っている」
内藤大樹は、待ちに待った対戦が近づきモチベーションを高めている。
12月11日 (金)、内藤は「ONE: BIG BANG Ⅱ」(シンガポールで事前収録)のメインイベントで、元ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンのジョナサン・ハガティー(イギリス)と対戦する。
ONEチャンピオンシップの公式アスリートランキングでフライ級ムエタイ3位コンテンダーのハガティーを倒すことができれば、念願のONEフライ級ムエタイ世界タイトルへの挑戦も視野に入ってくる一戦。
内藤は「ハガティーとはそろそろやるかと思っていたので、すごく楽しみ。誰が見ても、強いとわかる選手なので、モチベーションも高い」と、闘志を燃やしている。
内藤が最後にONEのケージ「サークル」に登場したのは、今年2月の「ONE: WARRIOR’S CODE」。ムエタイ界期待の若手スター、サバス・マイケル・ペッティンディーアカデミー(キプロス)を倒し、4連勝とした。
その後新型コロナウイルスの世界的大流行の影響で、試合がなかった期間も、内藤は欠かさずトレーニングを行ってきた。その中で、体のベースアップや基礎の見直しなどを集中してやってきたという。
「体調もずっと良い。試合がない期間でもトレーニングはできることをずっとやっていたので、コロナ前と比べて変わりないし、むしろ強くなっているのではないかと思う」
「試合のない期間で、自分自身を見つめ直すこともできたし、試合期間が空いたからこそできる練習、細かい練習や基礎練習ができた」
そして久しぶりに試合の機会が訪れた。しかも相手が前々から意識していたハガティーだ。
内藤は「いよいよ現実に戦えるんだと。もちろん、聞いた時は怖さもあったし、楽しみな気持ちもあったし、いろんな感情が湧き出てきた」と、対戦相手が決まった際の気持ちを振り返る。
内藤は「何でもできて、技も綺麗だし、倒す力も持っている。1人の選手としてリスペクトしている」と、今回の対戦相手、ハガティーを評する。
ハガティーはONEスーパーシリーズで、印象的な活躍をしてきた。
2019年1月にONEチャンピオンシップのデビュー戦で、ジョゼフ・ラシリに勝利。続いて5月、ムエタイの伝説サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)を倒して、ONEフライ級ムエタイ世界王者になった。
だがハガティーはその3ヶ月後、「ONE:DAWN OF HEROES」で、ロッタン・ジットムアンノン(タイ)にユナニマス判定で敗れて、ベルトを失った。さらに2020年1月の「ONE:A NEW TOMORROW」で再びロッタンと対峙したが、ノックアウト負けした。
元世界王者を相手に内藤は、警戒を怠らない。特に警戒しているのはヒジだ。ハガティーの試合の映像を見直して、改めてその思いを強くした。
「ハガティーは気持ちが強い。あとはヒジ打ち。ヒジが強い、いい選手なので警戒して戦わないといけないと思う」
「ONEの試合全体を通して、ハガティーはヒジの使い方がうまいと思っていた。改めて直近の試合を見ても、ヒジがうまいと思った」
だが、内藤は怖気付く様子を見せない。むしろ、自分の実力を証明するいい機会だとポジティブに捉えている。
「世界的に見ても、ハガティーが有利の声が多いと思うが、テクニックも、一発の強さも全然、負けてないと思うので。自分の実力を今回、証明できればと思う」
「しっかりやるべきことをやり続けることができればと思う。いろんな散らしとか使わずに、集中していかに、我慢して戦えるかだと思う」
さらに、自身の多様な武器を駆使して、KO勝ちも狙っていくつもりだという。
「(ハガティーを)倒すんじゃないかと思っている。KOでも、ワン・ダウンでも1回は倒すんじゃないかなと思う」
「(KOをするとしたら)パンチじゃないかと思うが、武器は今なんでもできるので、パンチでも蹴りでも、正直どんな技でも倒せる自信はある」
新型コロナウイルスで通常通りのトレーニングが難しかった期間は、実験的なトレーニングにも取り組んだ。
内藤はサンドバッグの中に入り、「Bell Wood Gym」ジムの代表でONEアスリートでもある、鈴木博昭から思いっきり打撃を打ち込んでもらったのだ。
「殴る側がサンドバッグに入った方が気を使わずに打ってもらえるかと思った」
「普段攻撃を受ける練習をしているので、ローキックやボディに対する我慢強さは強いと思う。その延長でネタをいれてというか」
鈴木にかけてもらった言葉もまた、内藤の自信を後押しする。
「仕上がりはすごくいい状態と声をかけてもらっているし『自分(内藤)が勝つイメージが見える』と言ってもらえているので、いい状態だと思っている」
内藤のONEでの究極の目標は世界チャンピオンになること。現在は、目の前の一戦に集中しているが、もちろん、この試合に勝って、実力を証明し、タイトル戦線に食い込むつもりでいる。
「まずはこの一戦しか考えていないが、この試合に勝てば誰にも文句を言われず、タイトルに挑戦できると思っているので、今回は強敵のハガティーが相手だが、しっかり結果を出してタイトル戦に繋ぎたいと思っている」
「相手がハガティーということで、自分自身が試されている戦いだと思う。スーパーシリーズで日本人が結果を出すのは難しいと思うが、自分はそこで結果を残していきたいと思う。今回はしっかり結果で証明していきたい」