【4/15大会】ナシューヒン「華麗なKOでリーをフィニッシュ」
長年にわたってライト級で最も危険なコンテンダーの1人とされていたティモフィ・ナシューヒン(ロシア)はついに、世界タイトルに挑戦する機会を得た。
日本時間の4月15日(木)、「ONE on TNT II」でONEライト級世界王者クリスチャン・リー(シンガポール)と対決する。
この大会は、米国のテレビのゴールデンタイムで放映される。
31歳のナシューヒンは、これまで数多くの強豪を倒してきたが、さまざまな理由により世界タイトル挑戦の機会を逃してきた。
そのため22歳のスーパースター、リーを相手にこのチャンスをものにしたいと考えている。
「浮き沈みや、手術、大きな試合、そして大きな勝利を経験し、今は誰よりもこのベルトのために戦う価値があると思っている」と、ナシューヒンは話す。
「ベルトのために戦う機会が訪れ、さらにやる気と自信が湧いてきた。神の御心があれば、勝つことができるだろう」
「クリスチャン・リーはまだとても若い。将来的には彼の時代が来るだろう。だが今のところは、自分に道を譲るべきだ」
ナシューヒンはONEライト級世界グランプリの準々決勝で、エディ・アルバレス(米国)を相手に第1ラウンドでTKO勝利を挙げ、世界に衝撃を与えた。だが、負傷のために残りのトーナメントを辞退せねばならなかった。
だが、ナシューヒンは「ONE: INSIDE THE MATRIX II」で勢いあるピーター・バウシュト(オランダ)に勝って復活を遂げ、リーへの挑戦権を手に入れた。
以来、ナシューヒンはリーに焦点を絞って準備を進めてきた。メインイベントで行われるONEライト級世界タイトルマッチでは、リー有利の声もあるが、ナシューヒンには豊富な経験がある。
「(バウシュトとの)試合の後は感情が湧き出てきた。世界タイトル戦に向けて精神的な準備をし、頭の中でそれを考えながら生活してきた」
「アンダードッグとして戦うのには慣れている。自分はそうしてキャリアを築いてきた。チャンピオンや、自分より高評価の相手など、目の前に大きなチャレンジがあると、もっとやる気が出て、燃える」
ナシューヒンは、リーの総合力の高い戦いぶりに一目置いており、ONEのケージ「サークル」の中で何があっても対応できるようにしなければ、と考えている。
そのため試合がどのような展開になっても、リーを苦しめることができるよう、トレーニングキャンプの練習内容を工夫している。
「彼はとても若くて爆発力のある相手だ。野心的でもある。彼のことはとても尊敬している」と、ナシューヒンはリーについて語る。
「彼は普遍的なアスリートだ。予測不可能な戦い方、そして打撃のスピードは危険だ。レスリングも強いし、(グラウンドで)コントロールも上手いから、基本的にあらゆる面で危険だ。それは自分と同じだ」
「だからこそ、自分たちは彼と対決するために特別なトレーニングをしている。彼のやり方を研究し、リスクを最小限に抑えるためにあらゆる対策を練っている」
もちろん、実績のあるフィニッシャー同士の戦いの場合、リスクをゼロにすることはできない。だからこそ、この試合はスリリングな試合になるだろう。リーとナシューヒン、合わせて勝利数28のうち24をフィニッシュで挙げている2人は、両者とも距離を詰めて戦うことで知られている。
ナシューヒンは、世界タイトル戦でもこれまで通りの戦い方をしたいと思っている。
ナシューヒンはこれまでに11度のフィニッシュ勝利を挙げているが、それらはすべて第1ラウンドで行われている。今回のメインイベントでも、思い通りに行けば、まさにこの方法でベルトを手にすることになるだろう。
「5ラウンドを想定しているが、これまでの試合を見ると、2人ともパンチ力があるので、どのラウンドで試合が終わってもおかしくはない」
「もちろん、第1ラウンドで試合を終わらせたいと思っている。自分流の華麗なノックアウトでね」
Read more:【4/15大会】リーがKO宣言「自分は世界一のライト級ファイター」