アライン・ンガラニ「対ベウフォート、最高の試合に」
アライン・ンガラニ(香港)は、2020年にONEチャンピオンシップの大会スケジュールが再開した時、ヴィトー・ベウフォート(ブラジル)をケージ「サークル」に迎え入れるのを楽しみにしている。
この2人の恐るべきストライカーの対決は長い間、話題にされてきた。そしてとうとう、今年後半のある時点で実現するだろう。
ンガラニはこれまで口を閉ざしてきたが、ニュースが公開されたことでもはや、総合格闘技のスーパースターとの対戦について興奮を抑える必要はなくなった。
「しばらくの間、調整が進められていた試合だ。自分はこれに集中しすぎて、他の全てのことは忘れてしまった」
「ようやく実現するというのが待ちきれない。ヴィト―(ベウフォート)は偉大なアスリートであり、偉大なチャンピオンだ。素晴らしい格闘家であり、自分にとっては彼と戦うことがモチベーションになってきた」
「そういう人との試合は闘志が燃え上がる。たまらないよ!」
ベウフォートは総合格闘技の歴史を代表するような選手の1人だ。1990年代には総合格闘技のパイオニアとして活躍し、2018年に引退するまで北米で、最高レベルの成功を収め続けた。
だが真の格闘技に対するONEの情熱が、ベウフォートを復帰に動かした。そしてンガラニは本物の伝説と対決する日を、待ちきれない思いでいる。
「ヴィトーをとても尊敬している。そのキャリアの中で、とてつもない偉業を成し遂げてきた」
「ファイターなら誰でも、キャリアの中で物事がうまくいかない時があると分かっている。負けることもあるし、ネガティブな気持ちが続くこともある。自分にとっては、彼がそれでもまだ選手として辞めずにいるということが、一層、尊敬の念を強くしている」
「彼はまだ強いし、人々のロールモデルでもある」
このストライカー対決は間違いなく、ベウフォートにとっては格好のONEデビュー戦となる。
ンガラニはキックボクシングとムエタイの世界チャンピオンに4度輝いた実績の持ち主であり、ONEでも素晴らしいパフォーマンスを披露してきた。
ONEデビュー戦となった2013年9月の「ONE: CHAMPIONS & WARRIORS」では、ムハメド・ハッサンをスピニングキックでフィニッシュ。
2017年9月の「ONE:TOTAL VICTORY」では、ヘビー級史上最速となるわずか11秒で、関根秀樹をノックアウトした。
一方のベウフォートも、幅広い攻撃手段に加えて驚異的なパワーを持つ。ンガラニはこうした素晴らしいスキルが、お互いのベストを引き出すことにつながると分かっている。
「素晴らしい戦いになるだろうし、ファンも見たいと思ってくれるだろう。ONEチャンピオンシップでのこの段階というのは理にかなっているし、最高の試合を繰り広げられると思う」
ベウフォートに大きな敬意を抱いてはいるものの、ンガラニはベウフォートのONEデビュー戦で「ヴィトーのためのショー」の脇役に回るつもりはない。
高い評価を受けるベウフォートとあって、両者の試合には注目が集まるだろうが、ンガラニは勝つためにそこに行くつもりだ。
実際、香港の総合格闘技ジム「インパクト・アカデミー・オブ・ミックスド・マーシャル・アーツ」を経営するンガラニは、これまで長い間、これほど試合へのモチベーションが高まったことはない。重い打撃を武器とする両者の激突で、感動を与えるようなパフォーマンスを見せたいとうずうずしている。
「自分が集中している時は、素晴らしいことができると分かっている。ファンを沸かせるような試合で、クレイジーなパフォーマンスを披露し、素晴らしい戦いを繰り広げることができる」
「わかるかい?自分は今、集中している。彼との試合をとても楽しみにしている」