【8/27大会】挑戦者ハリソン、ノンオーに反論「中身のない脅し」
8月27日(土)にONEバンタム級ムエタイ世界タイトルに挑戦するリアム・ハリソン(イギリス)は、何事にも動じない。
ハードヒッターとして知られる36歳のハリソンは、シンガポール・インドア・スタジアムで行われる「ONE FIGHT NIGHT 1: Moraes vs. Johnson II」のコーメインイベントで、ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)と対戦する。この大会は北米のゴールデンタイムで生中継される大舞台だ。
両者はこれまで友好的な姿勢を保っており、お互いにファンであるとすら話していた。だが最近のインタビューで、ノンオーはハリソンに対して今回の試合で「血を流しに行く」などと挑発。SNSでも新らつな言葉を発信している。
一方のハリソンはこうしたコメントが試合への心構えに影響することはないとしている。
ハリソンはこう話している。
「インターネットで彼が何を書こうと気にしていない。中身のない脅しだ。そういうことを書き続けて、自分を怖がらせようとしているのなら、時間の無駄だ」
「彼のすごさは知っているし、自分のすごさも知ってもらえている。そういう必要はないんだ。お互いに尊敬し合っているし、仲良くしているが、ゴングがなったらそれまでだ。他の試合と同様、仕事をするだけだ」
「弱さを優しさと勘違いするなと言ったようだが、お互いにゴングが鳴れば何が起こるかは分かっている。闘犬同士が向き合うような戦いになる」
ハリソンがこの試合に向けて、今更余計なモチベーションを必要としていないことは明らかだ。
すでにハリソンはこの競技で輝かしい戦績を築いて来たが、長年タイトルを保持しているノンオーを下して、悲願のONE世界タイトルを奪取しようと、今まで以上に燃えている。
こうした目標を念頭に置いて、イングランド北部リーズの所属ジム「バッド・カンパニー」や、最近ではタイで、ムエタイのビッグネームとファイト・キャンプを共にした。
ハリソンはこうコメントしている。
「トレーニングはうまくいっている。ちゃんとしたゲームプランを立てて、彼のスタイルをより深く調べているところだ。全部うまくいって嬉しい。シャープで、力強く感じているし、試合が楽しみだ」
「(タイで)トレーニングしているジムでは、いい選手がそろっている。スーパーレックや、センチャイらとトレーニングするつもりだ。とても楽しみだ」
英の偉大なムエタイ選手として地位固めへ
“ヒットマン”の異名で知られるリアム・ハリソンは、20年以上ムエタイで戦っており、英国史上最高のアスリートとしての評判を得ている。
これまでに地上最強のストライカーと対戦し、他に類を見ないほど長期にわたってトップで活躍しながら、数々の世界タイトルを獲得してきた。
今回の試合で、ムエタイのアイコンであるノンオー・ガイヤーンハーダオを倒し、ONEバンタム級ムエタイ世界タイトルを獲得すれば、そのレガシーは絶対的なものになるに違いない。
ハリソンは、このタイトルの自身のキャリアにおける意義をこう話した。
「キャリアを通じて、素晴らしい勝利、KOによる圧倒的勝利を多数収めてきた。アヌワット・ゲーオサムリット戦は大きかったし、アンドレイ・クレビン戦もだ」
「タイに住んでいた時にもたくさんいい試合を経験したし、10代の頃はリーズでクレイジーな試合をたくさんして、英国の業界で有名になって、英国トップになったんだ」
「けれども、ONEのタイトルを獲得すれば(偉大な選手としてのステータスが)確固たるものになる。もう確固なものになっていると思うが、この試合に勝てば、誰も自分に触れることができなくなるだろう」