【9/6大会】ノンオー王者の意地、デルバールとの接戦制しベルト守る
9月6日(金)に開かれた「ONE:IMMORTAL TRIUMPH」で、ONEバンタム級ムエタイ王者ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)が王座防衛に成功した。だが挑戦者ブリース・デルバール(アルジェリア)の猛攻を受け、タイの英雄も限界まで追い込まれる結果となった。
両者の戦いは、ベトナム初開催となったONEチャンピオンシップのメインイベントとして行われた。2人のエリートストライカーによる接近戦は判定までもつれ、スタジアムの観客を引き込んだ。
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Posted by ONE Championship on Friday, September 6, 2019
第1ラウンド開始当初、デルバールは相手との距離を保ち、キックのレンジを生かした戦いを試みる。
デルバールはノンオーを近づけない。第1ラウンド残り数秒で、デルバールの強烈な前蹴りがノンオーを大きくよろめかせると、ベトナムの観衆からはため息が漏れた。
だがチャンピオンも続くラウンドで反撃に出る。
強烈なローキックを皮切りに、あっという間にデルバールをボディキックで滅多打ちにする。だがデルバールも負けじと、前蹴りと効果的なジャブでノンオーを押し戻す。
20歳の挑戦者の自信はどんどん深まっていった。第2R終盤、飛び膝蹴りをヒットさせると、激しいキックの応酬を繰り広げ、314戦のベテランを微塵にも怖れていないことを見せつけた。
第3ラウンドもデルバールがペースを握り、前に出てノンオーを圧倒しようと試みる。
だがチャンピオンも、挑戦者の思い通りにはさせない。
第1、第2ラウンドの接戦の後だけに、パンチとキックを連打し試合の支配権を取り戻しにかかる。デルバールの利き足にローキックを何度もヒットさせ、第3ラウンド最後の打ち合いでパワー見せつけた。
ノンオーの強烈なキックへの対策として、第4ラウンドにデルバールはスタンスを切り替える作戦に出る。だが32歳のチャンピオンは落ち着いていた。
デルバールの体に狙いを定めると、ボディと両足に容赦ないキックを浴びせ、効果的なパンチを組み合わせて攻撃を展開する。
最終ラウンドを前にノンオーは勢いづいていたが、デルバールもここで逃げるわけにはいかない。最後の勝負に向けて闘志を燃やす。
試合の残り時間がちょうど3分、デルバールは猛攻を開始。ムエタイの持ち技を総動員し、飛び膝蹴りや回転裏拳、数々の蹴りを繰り出す。
だがノンオーはベテランとしての経験を見せつけ切り抜ける。強烈な前蹴りと回し蹴りでカウンターを見舞うと、最後のゴングが鳴るまで集中力を切らさなかった。
15分間の激闘の末、結果は判定に。僅差の接戦だったがノンオーがスプリット判定で勝利してベルトを守り、ムエタイ通算260勝目を挙げた。
2018年4月に引退から復帰してONEスーパーシリーズに参戦して以降、ノンオーにとって最も危ない試合となった。
ONEスーパーシリーズでは5勝目。次なる3度目の防衛戦に向け、シンガポールに戻りつかの間の休息をとる。