【1/28大会】シッティチャイ、グレゴリアン戦へ「7度でも8度でも戦ってやる」
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)とマラット・グレゴリアン(アルメニア)の5度におよぶ対戦は、現代キックボクシング界屈指の伝説となっている。
そして、ONEチャンピオンシップの日本大会、1月28日(日)の「ONE 165: Superlek vs. Takeru」であるキックボクシングマッチで、両者は6度目の対決に臨み、新たな歴史が付け加えられることになる。
これまでの対戦はいずれも白熱した戦いで、シッティチャイが4勝1敗と勝ち越している。
だが、シッティチャイは今回の東京・有明アリーナで行われる戦いは決して簡単なものでないと承知している。
これまでの経緯を振り返りながら、シッティチャイはこう話している。
「マラット(グレゴリアン)を4度倒したことは、自分が世界トップのキックボクサーになるための重要な要素だった。自分がマラットを倒したときは、彼はすでに有名なファイターだったから、自分はそれで有名になった」
「彼を倒した過去4戦を振り返ってみると、彼は並のストライカーではないから、自分はかなり真剣に準備をした。戦う前に、宿題をする必要があった。そして、怪我をせずに彼を倒せたことはない」
シッティチャイは6度目の対戦にも、これまでと同様にやる気満々だ。ベストコンディションで臨まなければならないこと、落とせない一戦だということは承知している。
グレゴリアンは現在フェザー級キックボクシングの2位コンテンダーで、シッティチャイは3位につけている。さらに、両者とも32歳で、ここで黒星を付けられれば、ONEフェザー級キックボクシング世界チャンピオンになるという目標に影響を及ぼす可能性もある。
シッティチャイはこう話している。
「自分たちは同じレベルにあるから、対決をするべきなんだと思う。自分は構わない。7度でも8度でも戦う準備はできている」
「ONEの全試合が重要だ。今や世界ナンバーワンの団体だから。だがもちろん、これは自分たち2人にとって重要な試合だ。勝者は世界タイトル挑戦に一歩近づくことになるから」
「負けたとしても希望は捨てない。全力を尽くす。そして、自分を疑っている人に対し、この試合で実力を証明してみせる。自分のキャリアの終わりはそう遠くはないから、すべてを注ぎ込むつもりだ」
強打への対策策は「強力なひざ蹴り」
シッティチャイ・シッソンピーノンは、21ラウンドを戦い抜いたマラット・グレゴリアンを知り尽くしている。このため、グレゴリアンに最大限の敬意を払い、賛辞を惜しまない。
さらに、約5年前の直近の対戦以来のグレゴリアンの進化も目にしているため、「ONE 165」のリング上では昔と同じようにはいかないともわかっている。
シッティチャイはこう説明している。
「マラットは強力なパンチを持っている。タフな強敵だ。そのことは何度も身をもって知っている。だが、自分の素早さとファイトIQを駆使して、4度勝つことができた。彼のKOパワーは侮れない。油断すれば、ワンパンチでノックアウトされる」
「最後に対戦したときから、彼は本当に進化した。以前は何も考えずに、前に前にと出てくるだけだった。だが今は、より戦術を練って戦っている。下がるべきタイミングもわかっている。彼のスタイルはよりテクニカルになったようだ」
だが、頭脳派として知られるシッティチャイは、自身も的確な戦略を立てたと信じている。
前回の対戦では5ラウンドの激闘の末に涙を飲んだが、今回は白星を挙げるために練りに練ったゲームプランで臨むつもりだと言う。
「ハードワークをしているし、いいゲームプランも立てている。トレーナーやスパーリングのパートナーに彼のスタイルを真似してもらって、勝つ方法を見つけた。彼のパンチに対抗するため、強力なひざ蹴りを用意している」
「エキサイティングで楽しい試合になると思う。だが、自分は彼よりも上手だと思っている」