フォラヤン「世界王者今でも目標」試練の2019年教訓に

Eduard Folayang VS Amarsanaa Tsogookhuu at ONE MASTERS OF FATE DC IMGL0305

幾度もONEライト級世界タイトル防衛に成功したエドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)にとって、2019年は試練の年だった。だが、フォラヤンと所属する「チームラカイ」の仲間たちは、多くの希望を抱いてこの一年を終えようとしている。

Filipino hero Eduard Folayang 🇵🇭 gets the unanimous nod over Amarsanaa Tsogookhu after an unintentional clash of heads prompts a technical decision.

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Posted by ONE Championship on Friday, November 8, 2019

36歳のフォラヤンは3月に東京で開催されたONE: A NEW ERAで、因縁のライバル青木真也に世界ベルトを奪われた。続いて8月、フィリピン・マニラでの「ONE: DAWN OF HEROES」ではエディ・アルバレス(米国)に敗北を期した。

だが現在、流れは上向きになってきたようだ。先月、マニラで開催された「ONE: MASTERS OF FATE」でフォラヤンは打撃を得意とするモンゴルのアマルサナ・ツォゴーフ相手にテクニカル判定で勝利した。

それに加え、同じ「チームラカイ」に所属する元ONEフライ級世界王者ジェヘ・ユスターキオと現ストロー級世界王者ジョシュア・パシオも地元フィリピン勢として参戦し、同じ大会で勝利を収めた。「チームラカイ」は最近、2019年マニラで開かれた東南アジア競技大会(SEA)にも参戦し、多数のメダルを勝ち取った。

フォラヤンは1月31日(金)、マニラでの「ONE: FIRE & FURY」でグラップリングを得意とするパキスタンの選手アフメド・ムジタバとの試合に臨むつもりだ。

だがその前に、2019年が終わろうとしている今、フィリピンのヒーロー、フォラヤンは苦難の一年を振り返り、ここ数週間の素晴らしい展開について、そして個人的及び格闘家としての新年の抱負について語った。

ONEチャンピオンシップ:今年はあなたにとって興味深い一年だったと思う。格闘技界の伝説2人と戦って苦戦したが、最後には大きな勝利を手にした。今、この一年の流れを振り返って、嬉しく感じるか?

エドゥアルド・フォラヤン:すでに起こったことは変えられない。もっと良いパフォーマンスができればよかったとは思うが、手強い対戦相手だったという事実も無視はできない。いくつかのミスが望ましくない結果につながってしまったが、それでもキャリアが終わってしまったわけではないし、むしろこれからだということを嬉しく思う。

もしこれで引退だとしたら、多くの後悔を感じただろう。犯した失敗を取り返す機会はもう二度と得られないからね。今年最後の試合でいい結果を出せたことに感謝を感じるよ。この一年に経験したことはすべて、自分を顧みて次の試合に備えるための糧となるだろう。

ONE:敗戦から得た最も大きな教訓は?

フォラヤン:たくさんの学びを得た。ひとつには、平静を保つこと。たとえ圧倒されていても、できる限り平静でいることだ。

もうひとつは、強みを活かす時には容赦せず、粘り強くあること。そうすれば、よりうまく自分らしい戦いに持ち込める。今年学んだ最も重要な2つの教訓だ。

ONE:最後の試合は急な展開で終わったが、最初から最後まで、あなたは年齢は単なる数字に過ぎないと証明してくれた。再度、勝利を手にした時はどんな気分だったか?

フォラヤン:もちろん、とても嬉しく思っている。絶好調だと感じていたが、残念なことに理想通りの展開にはならなかった。自分では勝てていたと思っても、無効試合になる可能性もあったからね。

2019年を振り返って、改めて、かなり厳しい年だったと気づいた。それでも、さっきも言ったように、まだ次の試合で失敗を取り戻し、より良いパフォーマンスを見せる機会は残っている。

Eduard Folayang VS Amarsanaa Tsogookhuu at ONE MASTERS OF FATE

ONE:2018年にはあなたも含め、チームラカイのアスリート3人が世界タイトルを手にしていた。今年、状況は変わったかもしれないが、マニラでの最後の大会はチームラカイの圧勝だった。それはどのくらい重要なことだったか?

フォラヤン:チームラカイとして、みんなにメッセージを送りたかった。特に自分たちに憧れている若手の格闘家たちにね。生きていれば、うまくいかない日もあるのは避けられない。でも、楽しみにしていれば、良い日も必ずやってくるのだというメッセージだ。

自国の地であんなふうに勝利を収められたことで、このメッセージがより力強いものになった。願わくば、SEAに参戦したアスリートたちも含め、みんなのモチベーションが高まるきっかけとなっていればと思う。

ONE:そういえば、SNSでSEAゲームについてたくさん投稿していた。チームメイトも参戦していたのでは?

フォラヤン:チームラカイからは3名、キックボクシングに出場した。全員が金メダルを勝ち取ったよ。ムエタイに参戦したメンバーたちもメダルを持ち帰ってきた。銀と銅のね。

それでも、気持ちを鼓舞してくれる素晴らしい功績だ。もしかしたら将来的に、国の代表として栄光をもたらすようなアスリートをより多く輩出できるかもしれない。フィリピンの世界チャンピオンのホームになりたいと思っている。

ONE:SEAゲームは、どのようにしてフォローしていたのか?

フォラヤン:バギオの山を登ったり下りたりして、いくつかのチームをサポートしていたんだ。山のふもとでは従兄弟のいるウーシューチームをサポートして、また山に登り、それから向こう側に下りてキックボクサーたちをサポートする、という具合だ。それだけの価値はあった。最終的に、チーム全体で見れば大きな勝利を収めたのだから。

Filipino icon Eduard Folayang unleashes ground and pound on Eddie Alvarez in August 2019

ONE:2019年の、ケージの外での思い出深い出来事は?

フォラヤン:今年は有難いことに、妻と2人の子供たちと過ごす時間を多く持てた。試合のための準備は時間もエネルギーも多く必要としたが、試合が終わった後は一緒に旅行を楽しむことができた。とても貴重な時間だったよ。

ONE:2020年、再度ONEライト級世界タイトルを狙うつもりか?

フォラヤン:世界王者を目指すことは今でも目標だと思っている。世界タイトルを狙っていないのなら、どうして試合に勝ちたいと思う?また、一歩ずつ道を上っていかなくてはいけないことはわかっているが、来年は人生最高の年にするために準備するつもりだ。

ONE:個人的に達成したい目標はあるか?

フォラヤン:より良い人間になりたいと思う。繰り返すようだが、自分はまだまだ多くの失敗を犯すし、あまり良くない癖もある。来年はできる限り、そういう部分を向上させていきたい。完璧な人間にはなれないだろうが、目指す目標を達成するためには役立つと思う。

Filipino icon Eduard Folayang returns to action in November 2019

ONE:家族についてはどうか?

フォラヤン:子供の世話を手伝ってくれる人を探すのはなかなか難しいが、将来的には男の子も持つことも人生のゴールの1つだ。娘2人だけでも手一杯だし、妻が全力で子供たちの面倒を見てくれていることにも感謝している。自分のキャリアの大きな支えだ。

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