【7/6大会】オク・レユン、暫定王座戦は「クリスチャン・リーとの再戦への近道」
7月6日(土)の「ONE Fight Night 23」のメインイベントのONEライト級MMA暫定世界王座決定戦で、アリベック・ラスロフ(トルコ)という強敵と当たるオク・レユン(韓国)は、ひときわ闘志を燃やしている。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるこの一戦で勝てれば、現王者のクリスチャン・リー(シンガポール / 米国)との王座統一をかけたラバーマッチへのステップになるためだ。
オクは2021年にユナニマス判定でリーに勝ち、ONEライト級MMA世界タイトルを獲得した。その翌年の両者の再戦ではリーが2ラウンドTKO勝ちとして王座を奪還したものの、身内の不幸があったために防衛戦は行なっていない。
その間、オクは昨年5月の「ONE Fight Night 10」で、 ローウェン・タイナネス(米国)に激闘の末勝利。今回、リーの復帰が確定していないなかで暫定王座をかけて争うことになった。
オクはリーとのラバーマッチに向けて、今回のラスロフとの試合が鍵になるとみている、とONEチャンピオンシップに話している。
「引退をする前にクリスチャン・リーと3度目の試合をしたい。キャリアを終える前に彼と戦わなければいけないと思っている。前回の試合は完敗だったが、それでもまだ1勝1敗だ」
「タイナネス戦は、タイトルを失った後だった。もしここで負けたら、トップコンテンダーと見なされなくなると思っていた」
「だから、その試合はとても重要なものだとわかっていたし、ハードなトレーニングを積んだ。関係ないことは全部やめて、試合準備に集中した。タイトル戦へのステップだと思っていたんだ」
だが、オクはラスロフをみくびっているわけではない。ラスロフはONEデビュー戦で世界タイトルマッチに出場するに値する経歴の持ち主だ。
リーの今後の計画は不明だが、オクはリーが復帰をした場合は確実に3戦目ができるようにしたいと考えている。
「この試合(ラスロフ戦)はクリスチャン(リー)と再戦するための近道だと思っている。今回の対戦相手よりもクリスチャンのことを考えることもある。もちろん、アリビェック(ラスロフ)がパワフルで手強い相手だということも十分わかっているが、クリスチャンともう一度戦いたいという気持ちがあるんだ」
「(リーとの3戦目をするためには)ちゃんとした正当な理由が必要だ。アリビェックという戦績14勝0敗のファイターを倒すというのは、その理由に当たるだろう。しっかり研究をして準備をしている」
「ダゲスタン流のレスリング」を警戒
アリベック・ラスロフほど長期にわたって無敗を維持できる総合格闘家は希少だ。戦績は14勝0敗、うち10勝がフィニッシュ勝利という驚異的なキャリアの持ち主だ。ONEでこそニューカマーだが、強力なレスリングやグラウンドパンチ、サブミッションを駆使して格闘技シーンを席巻してきた。
まだこうした強敵を倒すための確実なゲームプランは確定していないようだが、オク・レユンは7月6日に初の黒星を与えるべく事前特訓を重ねていると言う。
「アリビェックはこれまでプロレベルで敗北を喫したことがない。勝つためのゲームプランを考え出すのが楽しみだ。ゲームプランを練り上げて、実行に移すかが勝敗を左右すると思っている」
「彼は才能あるグラップラーだ。スタンド戦で打撃で圧倒し、誰もがやりたいと思うようなパフォーマンスをしたい。だから、テイクダウやグラップリングのディフェンス、そして全体的に打撃に取り組んできた」
オクはこれまでテイクダウン・ディフェンスを駆使してスタンド戦に持ち込むスプロール&ブロールのゲームプランで実力を発揮し、ベテランのグラップラーを破ってきた。
ラスロフが接近戦を狙ってくるであろうことは承知しており、タイミングを見計らってパンチを当て、試合を終わらせると自信を見せている。
オクは試合展開についてこうコメントしている。
「お互いに得意なことをやると思う。アリビェックは、ダゲスタン流のレスリングを仕掛けてきて、テイクダウンを狙うだろう。自分はテイクダウンをされないように努力して、いい打撃を見舞っていく」
「ONEはグラウンドでのヒザ蹴りが認められている。だから、テイクダウンを狙われたら、ヒザでやり返す。そして打撃を見舞ってKOを狙う」