【9/22大会】挑戦者スーパーレック「ロッタンとの対戦は完璧なタイミング」
スーパーレック・キアトモー9(タイ)とロッタン・ジットムアンノン(タイ)によるONEフライ級ムエタイ世界タイトルマッチがついに9月22日(金)、タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される「ONE Friday Fights 34」でおこなわれる。
両者は長年にわたる友人。このため、可能な限り対戦を避けてきたものの、ついにその友情を一旦脇に置いて同大会のメインイベントで、激突することになった。
スーパーレックは、ファンがこの一戦をどれほど楽しみにしていたかを知っていた、とONE編集部に話している。
「これは、タイや世界のファンにとってのドリーム・マッチだ。ONEのマッチメーカーは、すべてのファンが見たい、と思うような大きなメインイベントにしたかったのだと思う。ロッタンと自分の対決は、ずっと待ち望まれていたから」
「自分たちにとっては、対戦は完璧なタイミングだと思う。これ以上逃げ合っているわけにはいかなかった。ついにその時が来たんだ」
スーパーレックは、ムエタイのタイトル争いを一時的に離れて、ONEフライ級キックボクシング世界タイトルを獲得した。だが、同級ムエタイ王者であるロッタンとの戦いは避けられないこともわかっていた。
2人はそれぞれフライ級のムエタイとキックボクシングの上位コンテンダーを一掃。そしてスーパーレックは同級ムエタイの1位コンテンダーとなっていたことから、他に対戦相手の選択肢は残っていなかったのだ。
スーパーレックはこう説明している。
「(タイで一般的なルールの)5ラウンド制のムエタイマッチにロッタンが出場していた頃から、彼に注目していた。自分も彼のようにルンピニーやラジャダムナン・スタジアムで試合をしていた。遅かれ早かれ、自分たちの道は交わるだろうと思っていた」
「ロッタンと戦ってONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンになるために、ランキングを上げるのを最初から目標にしていた。そして今では、フライ級ムエタイでは、自分以外にロッタンに挑戦できるコンテンダーは残っていない」
「前から言っているが、同胞と戦うよりは、外国人選手と戦いたいんだ。だが、もう対戦相手候補が残っていないから、自分たちが対戦するしかない」
ロッタンに言われた「君とは戦いたくない」
スーパーレック・キアトモー9は、ムエタイ以外の面でもロッタン・ジットムアンノンには一目置いていた。
だが、2人は友人として交流する際も、競技上の目標について忘れたことはなかった。
スーパーレックはどのようにしてロッタンとの友情を培ったか、そしてそのなかでどのようにして競技との折り合いをつけてきたかを明かしている。
「彼とはかなり親しいんだ。ロッタンはすごくいい奴だから。一緒にサッカーをしていたし。すごく、謙虚で面白い奴なんだよ。若手が尊敬すべきファイターの1人だ」
「自分たちは対戦するべきじゃない、ってよく冗談を言っていた。けれども、遅かれ早かれ、それは避けられないと気づいた」
「最後にしゃべったときは、この試合について話したんだが、ロッタンはこう言った。『ちょっと待って、君とは戦いたくないよ』って。けれども、自分たちはプロのファイターだ。マッチメーカーに対戦を組まれたら、自分たちのやるべき仕事をしないといけない」
この2人の友情について知らず、ロッタンが怖気付いてスーパーレックとの対戦を避けていると見る向きもあった。
しかし、スーパーレックはそうした見方をはっきりと否定。ロッタンが、そうした理由で対戦を拒否することはないと断言する。
「自分の考えでは、(2人とも対戦を)恐れていない。(3月に)試合が組まれて中止になったことはあったが、それは単なるアクシデントだ。ロッタンが練習中に負傷したんだ」
「ロッタンが自分のことを恐れているとは思わない。みんな自分と戦いたいと思っているし、特にロッタンは世界クラスのスーパースターだ。自分のことを恐れる理由なんてないだろう」