王者パシオ「猿田洋祐との3戦目はやり残した仕事」
ONEストロー級世界チャンピオンのジョシュア・パシオ(フィリピン)は、自身の世界タイトルを狙う者が数多くいるとわかっているが、中でも特に2人の選手に強い関心を寄せている。
1人は、長年のライバルである猿田洋祐。
猿田は、2019年1月にパシオに挑戦し、スプリット判定でONEストロー級世界王座を獲得。
その3ヵ月後にパシオは猿田と再戦し、頭へのヒザ蹴りでベルトを奪い返した。
その運命のマニラの夜以来、猿田はパンクラス王者の北方大地を倒し、2位コンテンダーの内藤禎貴(のび太)をユナニマス判定で退け、1位の座に返り咲いた。
これらの猿田の力強いパフォーマンス、継続的な成長、ランキングトップという位置付けから、パシオは3度目の対戦を歓迎している。
「3戦目が実現したら、すごいと思う。2戦やっているから、お互いのことはよく知っているし。彼は自分のスタイルをよく知っているし、自分もそうだ。あの2度目の対戦から成長している方が勝つと思う」と、25歳のパシオは語る。
「自分ももレベルアップしていると思う。だが、同時に彼も成長している。内藤を倒すのを見たし、すごく印象的だった」
「もちろん、彼の自信は高まっている。だが、世界チャンピオンとしての自分の仕事は、挑戦者よりも成長することだ」
パシオは、ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)にも注目している。
マスンヤネは、2019年12月のONEデビュー戦で、爆発力と驚異的なレスリングを駆使して澤田龍人を圧倒し、ユナニマス判定で勝利。世界中のファンに衝撃を与えた。
その1年後にも、マスニヤネはハイライト級の瞬間を作り出した。ベテランのレネ・カタラン(フィリピン)をわずか37秒でヘッドキックでノックアウト。無敗記録を8勝0敗とし、カタランの3位コンテンダーの位置を奪ったのだ。
パシオは、2019年11月にカタランを相手に王座防衛を遂げた。だが、マスンヤネはそのときのパシオよりも7分も早くカタランを仕留めたことになる。
マスンヤネの無傷の戦績、この階級での高い地位、そして圧倒的な決定力を考慮すれば、次のONEストロー級世界王座でパシオに挑戦者としての説得力も生まれてくる。
「チーム・ラカイ」のスターであるパシオは、特に前回の試合でのマスンヤネのパフォーマンスから、その可能性に興味を持っている。
「彼はとても爆発的だ。運動能力も非常に高く、パンチのパワーもある」と、パシオ。
「彼はレスラーだが、総合力の高いアスリートになりたがっているのを知っているし、レネ・カタラン戦でKOを決めたときに、それは見えた。彼の爆発力と運動能力の高さは、ストロー級の誰にとっても手に余るだろう」
ストロー級は手強いアスリート揃いだが、パシオは次にONEのケージ「サークル」に入るときには、前にあげた2人の候補者のうちどちらかと対峙にすることになるだろうと思っている。
しかし、もし次の対戦相手を自分で決められるとしたら、その選択に迷いはない。
「自分とって、3戦目はやり残した仕事」とパシオは付け加える。
「猿田との3戦目を選ぶだろう。そしてその後、ボカンとやるかもしれないし、組まれた対戦相手の誰かとやるかもしれない」
Read more: 女王トッド「アニッサ・メクセンは戦うべき相手」