【3/9大会】暫定女王ペッディージャー「トッドに勝てれば最強の証明に」
3月9日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるオール女子大会「ONE Fight Night 20」で、ONE女子アトム級キックボクシング暫定世界チャンピオンのペッディージャー(タイ)は、正規女王のジャネット・トッド(米国)との王座統一戦に臨む。
ペッディージャーは、2023年に毎週恒例のルンピニー大会「ONE Friday Fights」で4勝0敗とし、同年12月には北米のゴールデンタイムで生中継される大会シリーズ「ONE Fight Night」にデビュー。レジェンドのアニッサ・メクセン(アルジェリア / フランス)を破って暫定タイトルを獲得し、通算戦績を207勝6敗としている。
アンダードッグと見なされながらも有名選手を相手にキャリア最大の勝利を挙げたペッディージャーは、今回の試合を前に大きな自信を得たようだ。
ペッディージャーは、メクセン戦をこう振り返っている。
「アニッサ(メクセン)は、この階級の上位コンテンダーで、それまでONEでは負けなしだった。強いストライカーだから、自分は最初は本当に心配していた。自分は彼女に敵わないだろうという人もいた。けれども、勝つことができて、新しいレベルに大きな一歩を踏み出せたような気がした」
「自分にとっては、初めてのキックボクシングの試合でもあった。そこで初めてのベルトを手にすることができた。自分の努力が身を結んだことがうれしいし、誇りに思っている」
ペッディージャーは、女子ストライカー史上有数の輝かしい経歴の持ち主であるメクセンを倒せば、すぐさまトップレベルの選手と見なされることになるとわかっていた。
そして今回のONE女子アトム級キックボクシング世界王座統一戦でトッドに決定的な方法で勝てれば、その地位をさらに固めることができると考えていると話す。
「アニッサに勝った後、次の相手はジャネット(トッド)しかいなかった。こんなに早く試合が組まれたけれども、チャンスをもらえたら、すぐにでもつかみに行かないといけない」
「この試合に勝てれば、パウンド・フォー・パウンドで世界最高の女子ストライカーだと名乗れる」
「フルラウンドの戦い」へ準備
ペッディージャーは、ジャネット・トッドとのONE女子アトム級キックボクシング世界王座決定戦は、簡単な戦いにはならないと気を引き締めている。
そしてトッドを研究をした結果、手強い武器を持っていると認める一方で、自身にも明らかに有利な点があると説明する。
「彼女はジャブとローキックがうまい。どんな選手が相手でもローキックでダウンを奪える。それに、ハイキックも侮れない。彼女は背が高いし、ムエタイのスタンスもいい」
「弱点はまだ見つからないが、ガードが広すぎると思う。自分は元ボクサーだから、ガードが狭いと素早く打撃を繰り出せるということを知っている」
「ボクシングは自分のほうが上だと思う。もっとパワフルで正確なパンチが打てるように進化している」
「ONE Friday Fights」で4連続TKO勝ちという結果を残しているペッディージャーだが、トッドのような相手にはフィニッシュ勝利を決めるのは難しいと思っているようだ。
実際にトッドは過去数年間で階級のトップ選手と対戦し、ONEで7勝2敗、判定負け2度、という結果を残している。
こうしたトッドのスキルと粘り強さを考慮し、ペッディージャーは今回の試合ではフィニッシュのチャンスがあれば逃さないとしつつも、長い戦いになるとも予想している。
「ジャネット・トッドはとてもタフな選手に違いない。この試合はフルラウンドの戦いになる。だが、リング上で何が起こるかにもよる。彼女は相手が近づきすぎないようにジャブを出してくるから、接近するのが難しい」
「彼女と5ラウンド戦うには十分なスタミナが必要だ。でも、試合中にいい打撃を当てるチャンスがあるかもしれない。ノックアウト勝ちは難しいと思うけれど、不可能ではない。その逆の可能性もあって、ノックアウトされるかもしれない。五分五分だ」