【12/3大会】スタンプ戦へ、フォガット「得意分野の切り札使う」
リトゥ・フォガット(インド)は、世界の舞台でチャンピオンになり、国民に勇気を与えるために、レスリングから総合格闘技に転向した。
そして今、その夢を実現するまであと一歩のところにつけている。
フォガットは、スタンプ・フェアテックス(タイ)と、12月3日(金)の「ONE: WINTER WARRIORS」で行われるONE女子アトム級世界グランプリ決勝で対戦する。
フォガットは準々決勝でメン・ボー(中国)を相手に衝撃的な逆転勝利を収めるなど、決勝までに2つの厳しい戦いを勝ち抜いてきた。そして決勝の最大15分の戦いの結果次第では、切望された銀のベルトを手に入れることができる。
「これはとても重要だ。グランプリのベルトを獲得した最初の女性になるのだから、国全体にとってとても栄誉なことになる」と、フォガットは語る。
「気分がいい。ここに来る前に掲げていた目標に、近づいている。試合ではベストを尽くし、すぐにでも(チャンピオンになるという)目標を達成したいと思う」
「若い世代に向けて、道を切り開きたい」
対戦相手のスタンプは元ONEアトム級キックボクシングとムエタイの世界チャンピオンで、印象的な勝利を2度挙げ、歴史的なトーナメントの決勝に進出。ONEのケージ「サークル」内では、危険でフォガットとは正反対のスキルを駆使してきた。
さらに、スタンプは「フォガットのレスリングを恐れていない」と主張しているが、フォガットはスタンプが実は心配をしているのではないかと考えている。
「彼女の目には確かに恐怖があった。自分との対戦を恐れていても、責めるつもりはない」と、フォガットは準決勝の後にコメントしている。
「もし、自分が彼女の立場だったらそうするだろう。自分のレスリングの熟練度や立ち技の上達を間近で見てきたのだから。けれど、彼女が彼女がファンのために勇敢な姿を見せようとしたことは評価できる。けれども、その表向きの顔の裏側を見抜いている」
フォガットが自身を持つのには理由がある。
スタンプはグラップリングで目覚ましい進歩を遂げたが、フォガットはこれまでの人生をマットの上で過ごしてきたのだ。そのため、スタンプが試合の夜に苦境に陥るだろうと考えている。
「スタンプは、自分のようなレスリングの家系で、評判の高い選手と対決したことはない。自分は10年半以上にわたってレスリングを学び、進化させてきた」
「たった1回のトレーニングキャンプで、スタンプがレスリングについて、自分のレベルに達するとは思えない。彼女が自分と肩を並べるためには、人生のかなりの部分をレスリングに費やさないといけないだろう」
フォガットとコーチは、スタンプのことを侮っているわけではない。打撃戦はスタンプの得意分野と知っている。
それでも、自身のどんな逆境も克服する能力を信じている。
「彼女がこの階級で最も優れたストライカーであるかどうかについてはコメントできないが、間違いなく有数のストライカーだろう。自分のチームと、彼女の長所と短所を把握し、それに応じた戦略とトレーニングを行っている」
「試合では、もし彼女がラッキーパンチを放っても、自分の得意分野の切り札を使って、コントロールするつもり。今は口外できないが、今回の戦略はかなり違う」
「彼女の持っている武器がなんであれ、自分の実戦で証明された持久力、均整が取れた総合力、それから高いファイトIQが勝ると信じている」
フォガットは、スタンプを倒すための力を持っていると信じているが、その先の目標にも目を向けている。
次の目標は、アトム級世界チャンピオンのアンジェラ・リー(シンガポール)に挑戦し、ベルトを剥ぎ取ることだ。そのためには、今回の試合は絶対に負けるわけにはいかない。
「勝利を想定するのはスポーツマンシップに反することだけれども、この大きな試合に関しては、自信がある」
「ノックアウトでもサブミッションでも、どんな形であれ、できるだけ早く試合を終わらせたいと思っている」
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