【9/11大会】ポンシリ、バンタム級変更初戦「エルボーでKO狙う」
数ヶ月前フェザー級の強敵と対戦したポンシリ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)は、階級を下げてONEチャンピオンシップの舞台で名誉を取り戻す戦いに挑む。
4度ムエタイの世界チャンピオンになったポンシリは9月11日(金)、ニューカマーのWBCムエタイチャンピオンであるショーン・クランシー(アイルランド)を相手に、初のバンタム級マッチを行う。舞台はタイ・バンコクで事前収録された「ONE: A NEW BREED II」のメインイベントだ。
ポンシリにとって、自身がバンタム級で侮れないファイターであることを証明する絶好の機会。
「この階級でやっていきたい」と、29歳のポンシリは語る。「前に出る動きと、武器に関しては最も自信がある。この階級でチャンピオンになれるということを自分自身に証明したい」
今年始め、ポンシリはフェザー級でONEにデビューし善戦したが、体格差で苦しんだ。
ポンシリは2月、直前のオファーを受け入れ、初代ONEフェザー級ムエタイ世界チャンピオンの座をかけてペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)と対戦した。
ポンシリの身長は169センチメートル。果敢に立ち向かったものの、持久力、長いリーチ、そして身長180センチという強みを有するペットモラコットを攻略することができず、ユナニマス判定で涙を飲んだ。
その後8月、ポンシリはペットモラコットのチームメートであるソーグロー・ペッティンディーアカデミー(タイ)と対戦したが、再び同じ問題に直面した。リーチと身長差に苦しみ、再びスピリット判定で敗北したのだ。
直後に、自身の一流のスキルを生かすためにもポンシリはフェザー級を去る必要があると気付いた。
「70.3キログラムの階級は自分には大きすぎた」と、ポンシリは話す。「攻撃を食らって、小さいことは不利なことだと学んだ。(対戦相手は)デカかったので、自分の重い打撃は軽くなった」
そして今、ポンシリは自身により適したバンタム級で問題を修正したと信じている。
「これが自分にとってより自然な階級だ。良いことだ。この階級で戦うことを昔から決めていたから。慣れていることだし、素早い動きを披露できる」
だがこの世界チャンピオン同士の対決に際し、困難も待ち受ける—ポンシリは、強豪揃いのONEスーパーシリーズのバンタム級ムエタイで名を挙げたいと意気込む男と対戦するからだ。
対するクランシーは31歳、2019年に大飛躍を遂げたアスリートだ。3月のWBCインターナショナルタイトルを獲得、7月にWBCスーパーライト級世界チャンピオンになり、さらにWBCムエタイ・ファイター・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。
ポンシリはクランシーより7センチメートル身長が低いが、今回は相手の体格とパワーにうまく対処できると自信を見せる。
「相手は自分より少し大きいが、打撃はそれほど強くはない。相手の打撃は、それほど気にするものではない。危険なのは、相手のパンチだ」
ポンシリが警戒するのはクランシーのパンチだけではない。
両者とも前に出て、真っ向勝負を好むため、ポンシリは開始直後から試合を支配しようと目論んでいる。
「第1ラウンドから前に出て、接近戦を仕掛けるつもりだ」
「自分の武器の強さはすごい。経験も豊富だ。前に出て、すねでの蹴りやヒジを使っていく。相手を疲れさせて、エルボーでノックアウトしたい」
簡単には行かないだろうが、ポンシリはもしかしたら夢にまで見たONEスーパーシリーズでのハイライト級の瞬間を、ついに実現させるかもしれない。
その場合、汚名を返上し、バンタム級で名を挙げ、切望しているONEバンタム級ムエタイ世界チャンピオンのノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)とのマッチアップに一歩近づく機会になる。
「ONE世界チャピオンになるための一歩になるだろうから、勝てたら嬉しい。チャンピオンになるって決めているんだ」
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