【6/10大会】アーセル「KO勝利想定」、挑戦者メンシコフのパワー警戒
過去7年間、世界トップクラスのストライカーと対戦しつつも、無敗を保ってきた現2競技ONE世界チャンピオンのレギン・アーセル(スリナム、30)は、さらに調子を上げているようだ。
6月10日(土)の「ONE Fight Night 11: Eersel vs. Menshikov」で、アーセルはドミトリー・メンシコフ(ロシア、25)を迎え、ONEライト級ムエタイ世界タイトルの2度目の防衛に臨む。
同大会は、タイ・バンコクの“ムエタイの聖地”、ルンピニー・スタジアムで行われる。
アーセルは、2019年に初代ONEライト級キックボクシング世界王座に就き、4度の防衛に成功。
ムエタイも同じく好調で、直近では、 シンサムット・クリンミー(タイ)を見事ノックアウトし、連勝としている。
アーセルはONE編集部にこう話している。
「4オンスグローブで戦うのは今回で3度目になる。これまでトレーニングキャンプを2度やって、これが3度目だ。だから、もっと安心している。4オンスグローブの感覚に慣れてきたってことだ。試合日にはこれを発揮できるよう願っている」
キックボクシングでもムエタイでも、アーセルが進化し続けている、ということは対戦相手にとって恐ろしいことだろう。
アーセルは現在21連勝、どちらの競技も等しく得意としているという。
アーセルはこう話している。
「自分にとっては、ムエタイでもキックボクシングでも、どっちだっていい。自分はチャンピオンだから、自分のレガシーを築くにあたり、両方の競技が試練になる。だから、どっちも重要だし、どっちも好きだ」
強敵を歓迎「良い側面が引き出される」
今回の試合でONEデビューを迎える挑戦者のドミトリー・メンシコフについては、レギン・アーセルの長年の支配を終わらせられないだろう、という声も出ている。
だが、アーセルはそうした見方は誤解だと指摘。メンシコフは危険なKOアーティストで、どんな対戦相手でも眠らせる強力なパンチを持っていると強調する。
そして、6月10日の試合ではメンシコフにベストを尽くしてくれるよう期待しているそうだ。
「彼のことは非常にいいファイターだと思っている。プレッシャーをかけてくるし、フックも使ってくる。ノックアウト数も多いから、自分の名前が再び試されることになる。いい対戦相手ほど、自分の良い側面も引き出される。とても楽しみだ」
メンシコフは11連勝として、タイトル挑戦という大きなチャンスをつかみ取った。
だが、その衝撃的なパワーや戦績を考慮しても、アーセルはなお自身が優位で、今回の試合では圧倒的な勝利を収めることができると信じている。
アーセルはこう説明している。
「自分のアドバンテージは身長だ。彼より少し高い。さらに、4オンスグローブでの試合経験や、ムエタイの経験もアドバンテージだと思う。どんな勝ち方でもいいが、KOで勝つことをイメージしている。だが、勝つことが一番重要だ。かなり明確な勝利じゃないといけない」
メンシコフが何をしてくるにせよ、アーセルはハイペースな戦いに備えている。そしてこうした厳しい試練であっても、喜んで受け入れる用意がある様子だ。
アーセルはこう付け加えた。
「彼のパワーに対応できるようにするつもりだ。精神的には、全力の戦いに向けて準備をするだけだ。そして、彼は全力でかかってくるだろう」