【12/9大会】17歳のジョハン・ガザリ「相手が崩れるまでプレッシャーをかける」
ジョハン・ガザリ(マレーシア / 米国)は、17歳にして毎週恒例のイベントシリーズ「ONE Friday Fights」で4勝0敗という戦績を築き、注目を浴びた。
そして12月9日(土)の「ONE Fight Night 17: Kryklia vs. Roberts」で、本格的に世界的スターへの道のりの第一歩を踏み出そうとしている。
ガザリは同大会で、29歳の元世界タイトル挑戦者のエドガー・タバレス(メキシコ)とフライ級ムエタイマッチで対戦する。
勝てれば大きなアピールとなる重要な一戦を前に、タバレスの経験やスキルに動じることなく、敬意を表しつつも、試合を優位に進めたいと思っているようだ。
ガザリはONE編集部にこう話している。
「正直に言うと、あまり彼のことはよくわからない。ローキックが武器だと思うけど、それだけだ。だからといって、楽勝とも思っていないし、みくびっているわけでもない。ONEチャンピオンシップのファイターは本当にハイレベルだから、しっかり準備をしてベストを尽くす」
「彼にはそんなにパワーがあるとは思わないが、あまり自信過剰になるつもりはない。4オンスグローブ着用の試合では、誰にでもノックアウトできるだけの威力が備わる」
「だからこれは楽しい試合になる。パワーがなくても、当てられればノックアウトできるかもしれないから」
ガザリはONEでの4戦で3度フィニッシュ勝利を挙げており、若さと勢いを生かしてこの試合に臨むことになるだろう。
それぞれの試合では、16秒でKO勝利を挙げたり、第3ラウンドでフィニッシュとしたりするなど、最初から最後まで相手を打ち崩すパワーと粘り強さを見せてきた。
今回の試合でもこれらの力を見せつけ、さらにはONEチャンピオンシップ会長兼CEOのチャトリ・シットヨートンからパフォーマンス・ボーナスのももらいたいと意気込んでいる。
「ゲームプランは、相手が崩れるまでプレッシャーをかけることだ。そしてさらにプレッシャーをかけ続けて、ノックアウトをする。どんな技でもいい。あまりこだわるつもりはないが、KOを狙っていく。もちろん、早めにフィニッシュできれば最高だ。でもそれができなくても、KOを狙い続けるよ」
「前の自分の16秒KOの記録を塗り替えて、怪我もなく帰国できれば、これ以上ないくらい最高だろう。それに、大金の5万米ドル(約740万円)のボーナスももらえれば最高だ! もし、もらえたらありがたい」
“マレーシアのロッタン”評価に「光栄」
「ONE Friday Fights」シリーズで見せた特筆すべき戦いぶりで世界中のファンから注目を浴びたジョハン・ガザリについて、ONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン(タイ)になぞらえる声もある。
ロッタンの大ファンだというガザリは、そうした意見を光栄だと受け止め、同じ高みに達したいと考えている。
しかし、格闘技界で名を挙げるには時間と努力が必要なこともわかっているようだ。
「すぐにできることじゃない。懸命に努力して、トップファイターとの対戦経験をもう少し積まないといけない。あのレベルに達するのは難しいだろうけれども、不可能だとは言わない」
「ロッタンのようなレジェンドになぞらえられるのは光栄だ。タイやマレーシアでは、自分は“マレーシアのロッタン”として知られているんだ。けれども正直なところ、未来のロッタンとして覚えられたくはない。ジョハン・ガザリとして覚えてもらいたい」
ガザリは将来的には、誰が世界チャンピオンであろうと、フライ級ムエタイのタイトルに挑戦したいと思っている。
だが、先走りはするつもりはない。まずはエドガー・タバレスを倒さねば、タイトル挑戦への道は開けないことも十分承知している。
「当然、すべてのONEチャンピオンシップのファイターの夢は、ONE世界チャンピオンになることだ。自分だってそうだ。いつか世界タイトルをかけて戦えたら最高だ」
「だから、今のところはその夢を叶えるために、一戦一戦をこなしていく」