プージャ・トーマル「ビー・ニューイェンと総合格闘技で再戦を」
故郷の村への一晩のつもりだった訪問は、プージャ・トーマル(インド)にとって、長い休暇の始まりになった。
26歳のトーマルは、インド北部のウッタル・プラデーシュ州のブダナに住む家族に会いに行き、すぐに家に戻る計画だった。だがコロナウイルスの影響で足止めを食らったのだ。
「正直なところ、1日だけの予定で村を訪れていた。そうしたら翌日、国中で封鎖が宣言された」
「だからここに、とどまらなければいけなくなった」
突然の宣言だったため、トーマルが自宅に戻ってトレーニングをするのは難しい状況になった。
ONEチャンピオンシップの選手たちは、トレーニングを続ける独創的な方法を見つけたが、必要なギアがなければ、トーマルは基本的なエクササイズしかできない。
「トレーニング用具は全て、ニューデリーの自分のアパートにある。だが毎日、体を動かしている」
「今はシャドーボクシング、ジャンピングジャック、ハイニー(もも上げ)などのエクササイズに取り組んでいる」
この前例のない状況の中で、トーマルを前に動かしているのは2つのことだけだ。つまり、ジムでトレーニングパートナーと再会すること、そして、ONEの舞台に戻ることだ。
格闘技はアトム級のスター、トーマルの真の情熱だ。
トーマルは首都ニューデリーで格闘技を追求するために、故郷の村を離れた。ジムでの忙しいスケジュールがないと、手持ちぶさたに感じる。
「今、多くのトレーニングができないでいる。いつも一緒にトレーニングしていた2、3人のグループがいたのだが、それが一番さみしい」
「とにかく早く通常の状態に戻り、次の戦いに向けてトレーニングして準備できるようになりたい」
トーマルは、ONEの2020年の大会が再開される時に、次に対戦したい相手が誰かわかっている。それはよく知られた名前の選手だ。
トーマルは、昨年9月にベトナム・ホーチミンで開催された「ONE:IMMORTAL TRIUMPH」でのムエタイマッチで、ビー・ニューイェン(米国)と対戦した。
全3ラウンドの戦いの後、トーマルは僅差のスプリット判定でベトナム生まれのニューイェンに敗れた。
トーマルはその試合の借りを返したいと思っているが、今度は総合格闘技ルールで戦うことを望んでいる。立ち技の攻撃だけでなく、多様なスキルを発揮できることになるからだ。
「トレーニングを続けて将来、再び戦えるとしたら、それは素晴らしいことだと思う」とウーシューのインド王者トーマルは語る。
「以前ニューイェンと戦った時はムエタイだった。ムエタイの試合は初めてで、ルールをよくわかっていなかった。総合格闘技ならブラジリアン柔術のスキルを使える」
「自分たちはどちらも、打撃も寝技もできる。試合が3ラウンド続くなら、非常に激しく、本当に楽しいものになるだろう」
トーマルは最初の対戦から教訓を学んでおり、さらに持てる全てのスキルを使えるとすれば、借りは返せると見ている。
「前回は準備が整っていなかったが、それでも良い戦いをすることができた」
「うまくトレーニングすれば、前回の試合でのミスを正すことができる。先ほど言ったように、ムエタイは自分にとって全く新しい領域だった。総合格闘技で(再戦の可能性が)あれば、自分が優れたアスリートであることを証明する」
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