ラウル・ラジュ、まずはアミール・カーンに照準
ラウル・ラジュ(インド)は2020年内に、ライト級で挑戦者候補ナンバー1になりたいと考えており、そこにたどり着くために、シンガポールに拠点を置くもう1人の選手に狙いを定めている。
シンガポールの格闘技ジム「Juggernaut Fight Club」に所属するラジュは、2019年に2連勝を挙げてブレークし、ONEチャンピオンシップで潜在能力を開花させ始めた。
ラジュはまず2019年5月の「ONE:ENTER THE DRAGON」で、リチャード・コーミナルを相手に第1ラウンドでサブミッション勝ち。そして11月の「ONE:EDGE OF GREATNESS」では、ファカン・チーマ(パキスタン)と対戦し、第2ラウンドにリアネイキッドチョークで勝利を収めた。
ラジュは今、ONEライト級世界王者クリスチャン・リー(シンガポール)への挑戦を目指し、連勝を続けたいと考えている。そして、あともう1人、有名選手を倒すことが、挑戦権につながると信じている。
「正直に言って、世界タイトルを獲得する準備ができていることを証明する時が来た。トップ選手もう1人を相手に、しっかりしたパフォーマンスを見せることが必要だ」
「自分とチームは、アミール・カーン(シンガポール)を注意して見てきた。完璧なマッチアップになると思う」
ラジュとカーンが対決するとすれば、シンガポールのインドア・スタジアムのファン注目のマッチになるだろう。
「彼と対戦することができれば本当に名誉なことだし、シンガポールのファンにとっては楽しみな試合になる。7月のシンガポール大会で実現し得ると信じている」
29歳のラジュはブラジリアン柔術茶帯であり、一方のカーンは、ムエタイのシンガポール王者で、ONE最多タイのノックアウト勝ちを誇る。ラジュはカーンとの対戦が容易ではないと分かっている。
メガジム「Evolve MMA」のスター、カーンのフィニッシュ率は83%を誇り、パンチ、キック、ヒジのパワーには定評がある。だがカーンの素晴らしい肩書きにもかかわらず、ラジュは自分には、カーンを攻略するスキルがあると信じている。
「アミール(カーン)は非常にバランスが取れた選手だ。非常に優れた打撃を持つ一流のムエタイスタイルのファイターであり、同時に、素晴らしい柔術のスキルも兼ね備えている」
「自分はまだ自分自身を磨いている途中で、毎日進歩している。だが自分たちのスキルは対等になると信じている」
ラジュはジムで、グラップリング(組み技)のレパートリーを絶えずアップグレードしてきたし、ONEでは連続サブミッション勝ちを収めている。
マットの上でカーンよりも優位に立っていると確信しているが、ラジュはまた、カーンがもしラジュの立ち技を甘く見ているとしたら、打撃でも驚かせることができると信じている。
「寝技では間違いなく優位に立っているし、打撃についても、自分の戦い方に持っていけると思っている」
「それが自分の強みになるだろう。彼が好む、ムエタイスタイルの立ち技の攻防に応じるのではなくてね」
両者の対決が実現したとしたら、ラジュはライト級屈指のエキサイティングな2人による、スリリングな戦いになることを保証する。
「できるだけエキサイティングな戦いにしたい。打撃も寝技も混ぜて戦いたい」
「3ラウンドの激闘を期待してほしい」