【5/6大会】初の敗北から復帰へ、デ・リダー「ルオトロ戦は一本勝ちで」
注目の世界タイトルマッチでキャリア初の敗北を喫したライニアー・デ・リダー(オランダ、32)は、その苦い経験を乗り越え、より強くなって戻ってくると決意した。
昨年12月のONEライトヘビー級世界王座防衛戦で、デ・リダーはアナトリー・マリキン(ロシア)にノックアウトされた。そして、この敗北から立ち直るチャンスとなるのが歴史的なONE初の米国大会、5月6日 (土) の「ONE Fight Night 10」で行われるタイ・ルオトロ(米国)戦だ。
両者はミドル級サブミッション・グラップリングマッチで対決する。
デ・リダーはライトヘビー級のタイトルこそ失ったものの、今もミドル級世界王者で、MMA戦績は16勝1敗。
マリキン戦までは順調に勝ち星を積み重ねてきたものの、偉大なアスリートになる道はまっすぐではなく、初の敗北も最終的には自身の糧になるとわかっている。
デ・リダーはこうコメントしている。
「嫌なことは起こるものだ。今まで試合で負けてたことはなかった。トレーニングで怪我をしたこともない。厳しいものだったが、このためにずっと準備を重ねてきたんだ。長くやっていて、自分のように大きな挑戦をしようとしていれば、嫌なことは起こるものなんだ」
だからといって、デ・リダーは苦杯をなめることに慣れるつもりはない。
現在は再び勝者となることに集中し、複数の種目での活躍を狙っている。
デ・リダーはこう説明している。
「(再び勝つことが)一番重要だ。雪辱したいという気持ちを抱いている。ちゃんとやり直すということに集中している」
「今年は自分の年だ。ちゃんとやり直す。グラップリング・マッチから始めて、MMAマッチで締めくくる」
ルオトロ戦「ダイナミックで爆発的な試合に」
MMAという総合力が試される競技に復帰する前に、ONEミドル級世界王者のライニアー・デ・リダーは、サブミッション・グラップリングを得意とするタイ・ルオトロと対戦する。
デ・リダーはブラジリアン柔術と柔道の黒帯で、ルオトロのコーチであるアンドレ・ガウヴァオン(ブラジル)とサブミッション・グラップリングで対戦し、引き分けたこともある。このため、ルオトロとの対戦が組まれた際にも驚かなかったという。
それどころか、この興味深い対戦を喜んで引き受けたようだ。
「こうしたことは予想していた。こういう対戦ができるなんてすごくクールだ。アンドレ・ガウヴァオンとグラップリングをして、さらにグラップリング界で今最も注目されているタイ・ルオトロともできる」
「自分はグラップラーというだけじゃない。MMAファイターだ。こういうチャンスが訪れたことはとてもクールだ」
デ・リダーはMMAではサブミッションで11勝しており、このスキルを5月5日の戦いでも披露するつもりだ。
そしてサブミッション・グラップリング界で強豪として知られるルオトロを苦しめるだけの実力が自身にあると信じている。
デ・リダーはこう付け加えた。
「ダイナミックで爆発的な試合になるだろう。10分という試合時間は長く感じるかもしれないが、グラップリング・マッチでとしては短い。一本勝ちをする予定だ。だから、最初からかかっていく」
「自分には身体的なアドバンテージがある。自分の方が体重が重く、身長もある。相手は純粋なグラップラーだから、技術的なアドバンテージは多少あるかもしれない。とてもエキサイティングな試合になると思う」