【11/8大会】鮮烈KO勝利カタラン弟「ヘッドキック狙っていた」
11月8日にフィリピン・マニラで開かれた「ONE:MASTERS OF FATE」では、圧巻のノックアウトや見ごたえのあるサブミッションによる勝利が次々と披露された。中でもひときわ目を引いたのが、ロビン・カタラン(フィリピン)のKOだ。
カタランはストロー級マッチで、グスタボ・バラート(キューバ)と対戦。キャリア最大の勝利を、第2ラウンドでのノックアウトで飾った。
ホームの地の利があるとは言え、相手はグレコローマンスタイルのレスリングで五輪にも出場した実力者だった。だがカタランは巧みなディフェンスでバラートの攻撃を抑えると、トップクラスの打撃スキルを披露した。
「レスリングのディフェンスに本当に満足している」
「そのために対策してきたから。相手が五輪選手なのは分かっているが、自分たちは本当に一生懸命トレーニングしてきた」
倒されはしなかったものの、バラートのテイクダウンを切ることに手一杯で、カタランが決定的な打撃を与えるチャンスは限られていた。
カタランが呼吸を整える余裕ができた時、彼は一瞬の隙を見つけた。カタランは自分の右足がバラートのこめかみを捉えて、その一蹴りで試合が決着したことに驚いた。第2ラウンド17秒だった。
フェイントもジャブもなく、ガードが下がった時に打ったわけでもない。だが彼のキックはあまりに強烈で、その衝撃でバラートは意識を失い頭からキャンバスに突っ伏した。そしてカタランも彼のチームも、そして会場のファンも歓喜に沸いたのだった。
「こんなに早く試合が終わるとは思っていなかった。でもヘッドキックを決めたいと思っていた」
「彼を低く誘っておいてガードを開き、ハイキックを放った」
カタラン一家にとっては残念ながら、これが彼らにとって唯一の勝利になった。兄のレネ・カタランはメインイベントでONEストロー級世界王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)に挑戦したが、惜しくも敗れていた。
その結果にもかかわらず、彼らは胸を張って会場を後にしたという。
「兄のレネが勝てなかったが、自分たちは満足している」
「兄は全力を尽くした。チームとして全力を尽くしたと兄にもわかっている。2人ともゲームプラン通りに戦えたから、満足してうちに帰ることができる」
カタランは今、勝利を手にして自信に満ち、2019年のベストKOの1つとも言える衝撃のパフォーマンスを見せて勢いに乗っている。彼は次の試合が待ちきれない。
1月31日(金)には、ONEチャンピオンシップのフィリピン・マニラでの2020年最初のイベントが開かれる。母国のファンの前で戦う機会は、カタランの次戦として理想的なように思える。
次の試合がいつであれ、カタランはハードなトレーニングをこなしてスキルを磨き、兄の背中を追っていつかタイトル戦に挑戦するつもりだ。
「もしまた新たな機会を与えてくれるなら、今回の試合で見せたような激しい攻撃を見せたい」
「ゲームの要素として取り入れたいことがまだたくさんあるし、もっと改善しなければいけないことも多い。寝技に秀でた素晴らしい選手が多いから、特にブラジリアン柔術を磨きたい」
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