【8/14大会】ロドレックが語る、セーマペッチ攻略の鍵
ロドレック・PK・センチャイムエタイジム(タイ)はこれまでONEチャンピオンシップで無敗をキープしており、この流れを今後2試合で保てれば、階級のタイトルを手にすることができる。
そのためには最初に長年のライバルを倒す必要がある。
8月14日(金)の「ONE: NO SURRENDER II」のメインイベントで、ロドレックはセーマペッチ・フェアテックス(タイ)と対戦する。
この試合は、4人制で行われるONEバンタム級ムエタイトーナメントの準決勝でもあり、優勝者は現ONEバンタム級ムエタイ世界チャンピオンのノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)に挑戦するチャンスを得る。
ロドレックはタイ南部のスラーターニー県生まれの30歳。“鉄の機関車(The Steel Locomotive)”のリングネームを有するChannel 7スタジアム ムエタイ世界チャンピオンだ。
今回の対戦相手であるセーマペッチのことは知り尽くしている。2人はこれまでに3度対戦しており、ロドレックがリードしている。
ロドレックの地元スラーターニー県で行われた初試合では、当時セーマペッチはムエタイの経験は比較的浅く、ロドレックが勝利。2014年7月に南部のソンクラー県であった2試合目では、セーマペッチが雪辱した。だが、その1ヶ月後に行われた3試合目ではロドレックが判定で勝ち、2勝1敗とした。
ロドレックはこれまで対戦成績では優位に立っているが、セーマペッチのことを尊敬しており、どのくらい危険な相手であるかも分かっている。
「セーマペッチは、自分が知りうる中でも最も高い技術を誇るボクサーの1人だ。パンチはパワフルで、他にも強力な武器があり、決して油断はできない」
「一番強力なのは、左キックと左パンチだろう。ガードを高く保つ必要がある。相手の戦略やスタイルやパターンの分析もだ」
2人はこの3試合の後、それぞれ成功の道を歩み、最終的にONEチャンピオンシップにたどり着いた。
セーマペッチは、電撃的な左の打撃と総合力の高さを生かして、ONEでデビューから3連勝。デイヴィダス・ダニーラ(リトアニア)、後にONEバンタム級キックボクシング世界王者になるアラヴァディ・ラマザノフ(ロシア)、オグニエン・トピッチ(セルビア/米国)を立て続けに下した。
だが2019年11月、ノンオーの有する世界タイトルに挑み、敗れた。
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一方ロドレックは、ONEで無敗をキープ。クリス・ショー(スコットランド)、セーマペッチのチームメートでもあるアンドリュー・ミラー(スコットランド)、そして現在ONE公式アスリートランキングでバンタム級キックボクシング4位のリアム・ハリソン(英国)を相手に3連勝している。
ロドレックは、新型コロナウイルスの世界的流行の間も体型を保ち、技術を磨いてきたため、コンディションも良好だ。加えて、自身に有利になる点もあると信じている。
「武器ももっと持っているかもしれないし、やる気もある。それがアドバンテージだ。勝ちたければ、最初にアプローチして、プレッシャーをキープして、ガードを下げないようにする必要がある」
ロドレックは、この試合に勝てば、トーナメントの決勝に進出し、ONEバンタム級ムエタイ世界タイトル戦に一歩近づくことを知っている。
多くの負けられない理由があるが、1発の打撃が今までやってきたハードワークを無にすることもある。そのため、勝利のために全てを出し切るつもりだ。
「もし試合に勝ったら(世界タイトルに挑戦する)チャンスが高まる。負けたら、最初からやり直しだ。だからガードは下げない」