【9/30大会】ロッタン「スタンプはタイのMMA界のロールモデル」
9月30日の「ONE Fight Night 14」のメインイベントでおこなわれるスタンプ・フェアテックス(タイ)とハム・ソヒ(韓国)によるONE女子アトム級MMA暫定世界王者決定戦は、何百万人ものファンが注目している。
現ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンのロッタン・ジットムアンノン(タイ)もその1人だ。
ロッタンは、同胞であり長年の友人であるスタンプが世界トップクラスのタイの総合格闘家として新時代を切り拓く存在と信じている。
タイはムエタイ発祥の地として打撃系格闘技の伝統があるものの、MMAはまだ黎明期にあたる。このため、今回スタンプが世界タイトルを獲得できれば、大きな節目となるという。
ロッタンはこう説明している。
「スタンプが成功すれば、みんなにインスピレーションを与えることになるだろう。彼女のような実績を挙げたいという人々の手本になるからだ。彼女のおかげで、タイでMMAの人気がもっと出ると思う」
すでにONE女子アトム級MMA世界グランプリで優勝し、10勝2敗という戦績を築いたスタンプ。だが、ハムのような広く尊敬を集めるスター級選手を倒してタイトルを獲得できれば、MMAにおける評価は一気に上昇するだろう。
さらに、ロッタンはスタンプがタイのMMAのみならず、女子格闘技界全体の旗振り役として適任だという。
「もしスタンプがMMAの世界チャンピオンになれば、次世代の最高のロールモデルになる。MMAで彼女のように成功したいというすべての選手のいい手本になる。それに、世界中の女性に格闘技を始めるようインスピレーションを与えるかもしれない」
スタンプ対ハム、勝利の可能性は「五分五分」
ロッタン・ジットムアンノンは、9月30日のスタンプ・フェアテックスとハム・ソヒによるONE女子アトム級MMA暫定世界王座決定では、どんな事態も起こり得ると考えている。
だが一方、ONE女子アトム級のキックボクシングとムエタイの元チャンピオンのスタンプのグラップリング技術が試合の行方を左右する可能性もあるとみているようだ。
ロッタンは、2022年の「ONE X」であった特別ルールのスーパーファイトで、史上最高のMMA選手とされるデメトリアス・ジョンソン(米国)と対戦したことがある。このため、バックボーンの打撃系競技に加えてグラップリングのトレーニングをする、ということはどういうものかを身をもって知っている。
この試合でロッタンはMMAルールで行われた第2ラウンドで一本負けを喫し、グラップリングの難しさを思い知ったと語る。
「自分にとって、打撃だけの競技からグラップリングに移行するのは難しかった。慣れなければいけないから。そして寝技の練習に専念する必要がある。マスターするのには時間がかかるんだ」
だが、ロッタンは今回の「ONE Fight Night 14」の試合では、あまりに不確定要素が多すぎるという。
このため、試合結果については明確な予想をするつもりはないようだ。
「スタンプとハム・ソヒ、どちらが勝つか、可能性は五分五分だと思う」