【4/8大会】10連勝目指すロッタン「戦い方を変えても絶対に退かない」
ムエタイの最も危険なファイターが、米国のゴールデンタイムでのお披露目に向けて準備を進めている。
ONEフライ級ムエタイチャンピオンのロッタン・ジットムアンノン(タイ)が、4月8日(木)の「ONE on TNT I」で、4オンスの総合格闘技用グローブを付け、ダニエル・ウィリアムス(オーストラリア)と対戦する。
ロッタンは、打たれ強さに加え、ローキックと激しいパンチで執拗に相手を攻撃するアグレッシブな「ムエ・マッ(パンチを主体に攻撃を組み立てる)」スタイルで、母国タイで評判を高めた。
壊滅的なパンチは、2018年にONEチャンピオンシップに参戦して以来、さらに強力になった。
23歳のロッタンは、そのアグレッシブなスタイルに、ONEスーパーシリーズムエタイでの4オンスの総合格闘技グローブを組み合わせて、止められない存在に。ONEでは現在9連勝中だ。
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ONE10戦目となる今回の試合では、元々イギリスのハードヒッターのジェイコブ・スミスが対戦相手として予定されていたが、出場を辞退。代わりにWMCムエタイ世界チャンピオンのウィリアムスが出場することになった。
ロッタンは、ウィリアムスの古い映像しか見られなかったが、それだけでこの好戦的な相手を甘く見てはいけないとわかったようだ。
「見た試合は3年ほど前のものなので、その後、彼がどのように成長しているかを知ることは難しい」と、ロッタンは語る。
「しかし、見た限りでは、彼は優秀で、勇敢で、強い武器を持っているということがわかる」
実は、ウィリアムスにはロッタンを思い起こさせる面もある。
ウィリアムスは、前に出てプレッシャーをかけ、ロッタンのように打撃を繰り出す傾向がある。また、サプライズの要素も好きで、得意のジャンピング・ダウン・エルボーのようなワイルドな技につなげようとする。
ロッタンは慎重に戦うつもりだが、世界的なスーパースターにのしあがるために駆使してきたトレードマークのやり方を捨てはしないようだ。
「彼のスタイルは似ている。前に出るのが好きで、(打撃を)食らうのも打ち合いも厭わない。彼の強みはローキックとパンチだ」
「自分のスタイルを少し変えるだろうが、絶対に後ろには下がらない。もっと慎重に行って、油断しないようにする」
ロッタンはONEチャンピオンシップで無敗を維持し、ONEの舞台で10勝目を挙げた初めてのムエタイファイターになりたいと思っている。
だが、それにはちょっとした工夫が必要だろう。
ロッタンは、破壊的なテクニックで観客を楽しませ、ダンスを披露し、ライバルが後退したり、打撃がヒットしない場合は挑発する、といった自身の姿勢を誇りに思っている。
「ONE on TNT I」では、ロッタンは自身の有する266勝42敗10分という驚異的な戦績にもう1勝加え、北米の視聴者や世界中のファンを楽しませたいと意気込んでいる。
「ONEチャンピオンシップで10勝して、負けなしなら素晴らしいことだろう。できる限り長く(無敗を)キープしたい」
「自分の目標はトップであり続け、ファンの心を掴むこと。ファンが見たいと思っているもの、つまりエキサイティングでアグレッシブで楽しいものを見せたい」
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