【11/22大会】セーマペッチ、ONE無敗ノンオーを「全力で負かす」
セーマペッチ・フェアテックス(タイ)に歴史を作るチャンスがやってきた。だがそのためには、キャリア最大の試練を乗り越えなければならない。
11月22日(金)にシンガポールで開かれる「ONE:EDGE OF GREATNESS」のメインイベントで、セーマペッチはONEバンタム級ムエタイ世界王者ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)に挑む。
相手は伝説的な存在の世界チャンピオンであり、ONEスーパーシリーズではほぼ完璧なパフォーマンスを続けている。もしセーマペッチが勝てれば、ONEチャンピオンシップでノンオーを破った初めての選手になる。
ノンオーはルンピニースタジアムのムエタイ世界王者に4度も輝いた実力の持ち主。彼を倒すのは至難の業だが、セーマペッチは他の誰よりも尊敬する選手と戦えることを心から楽しみにしている。
「この機会を与えてくれたONEに感謝している」
「自分が負けても、彼はヨードムエ(真の最高峰のムエタイ選手のみに与えられる称号)で、自分は彼のファンだから、本当の意味で負けることはない。もし勝てれば、人生最大の名誉だよ!」
セーマペッチは最もエキサイティングなムエタイのスターの一人としてONEに参戦した。それは彼の攻撃的なスタイルや並外れた戦績、MTGP(ムエタイ・グランプリ)ウェルター級世界タイトルのおかげだ。
セーマペッチはメジャー大会で3度の驚異的なパフォーマンスを披露し、その期待に応えてきた。オグニエン・トピッチ(セルビア/米国)ら対戦相手はセーマペッチのパワーに対応しきれず、セーマペッチは判定で勝利を収めてきた。
セーマペッチは今回、259勝54敗1分という驚異的な戦績を持つノンオーを相手に、これまでで最も厳しい戦いに挑む。ノンオーは完璧なテクニック、フェイントの使い方、そして相手のガードを破り強力な右キックを決める絶妙なタイミングが持ち味だ。
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ノンオーはセーマペッチより8歳年上で、一旦は引退した後にONEに参戦してからは、最盛期と変わらないパフォーマンスを見せている。現在33歳のノンオーはONEで5連勝。ONE世界王座を獲得し、さらに2度の防衛にも成功している。
ノンオーとの対戦に向け、セーマペッチはノンオーの過去のビデオを研究し、彼を倒すために一段トレーニングを深化させてきた。
「彼はとてもバランスの取れたファイターだ。対策としてあらゆるトレーニングをしている」
「彼は速いしタイミングが素晴らしい。だから自分もスピードとタイミングの両方を改善する必要がある。コンディショニングにも取り組んでいる。これはこの試合で最も差をつけられる部分になると思う」
伝説的な選手を倒すための唯一の可能性がコンディショニングにあると、セーマペッチは見ている。
「年齢が彼の弱点かもしれないと思う。年齢を重ねることによって、弱点になってくる」
「以前ほどは強くはないと見ている。これがおそらく彼の唯一の弱点だ」
セーマペッチほど強くコンディションのよい選手は、バンタム級にはいないかもしれない。彼は試合が続く限り、パワーも激しさも保てるし、試合をコントロールするために必要な時にギアを上げることができる。
今年4月の「ONE:ROOTS OF HONOR」でトピッチを倒して以降は試合から遠ざかっているが、マイナスな影響はなかったという。逆に、これまで以上に入念に準備するのに役立ったとも言える。
「試合から離れて休めたのはよかった」
「本当に調子がいい。ずっとジムでできる限りのトレーニングを積んできた。体のキレを保つためにスパーリングを多くこなしてきた」
人生最大の試合に挑むため、やれることは全てやってきた。
勝利するためには完璧なパフォーマンスを見せる必要があるかもしれない。だがセーマペッチは試合でそれが実現できると、そして夢を叶えることができると自信を持っている。
「自分はノンオーのファンだが、遠慮することはできない。自分の仕事をするだけ」
「自分ができることを世界に示し、ノンオーからベルトを奪う。そして彼のようなスーパースターになるんだ」
「勝っても負けても自分のベストを尽くす。全力を尽くしてノンオーを打ち負かす」