2種目王者サムエー、トナーに返答「最初はムエタイで」
2種目でONE世界王者に君臨するサムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)は、数々の選手が自分のベルトを狙っているとわかっている。その中でも、先日発表されたONEチャンピオンシップの公式アスリートランキングで、ストロー級ムエタイ1位、同キックボクシング4位につけた、ある選手が、サムエーを狙っている。
サムエーは2019年12月に、初代ONEストロー級キックボクシング世界タイトルを獲得。続く2020年2月には、初代ONEストロー級ムエタイの世界王者のベルトも手に入れた。ストロー級最高のストライカーとしての地位を確立してきた。
現在、どちらのベルトについても挑戦者は未定。だがジョシュ・トナー(オーストラリア)は自分が、最初の挑戦者に値すると信じている。
オーストラリア・キャンベラの格闘技ジム「MuayU」でトレーニングを積むトナーは最近、格闘技界全体に衝撃を与えた。「ONE:WARRIOR’S CODE」で、何度もムエタイ世界王者に輝いたアンディ・ハウソン(英国)を圧倒したのだ。
サムエーでさえそのパフォーマンスに感銘を受けた。
「アンディ(ハウソン)とトナーの試合を見た。(彼のテクニックをよく見たわけではないが)優れたファイターだと知っている」
そのノックアウトの勝利により、トナーはストロー級キックボクシングのランキングで4 位、ストロー級ムエタイでは1位になった。
また、トナーはその勝利のおかげで、世界王者サムエーに挑戦する権利を得たと考えている。
生きる伝説サムエーは、トナーを相手にどちらの種目でも防衛戦に臨むことに異論はない。むしろ、両方での挑戦を歓迎している。
「自分は彼よりも経験豊富だ。400試合という経験は自分に有利に働くだろう。それにテクニックとスピードもだ。これまでたくさんの優れたファイターと戦ってきたから、怖いものは何もない。向こうが速いなら、自分はより速くなれるようトレーニングしたい」
「ムエタイでもキックボクシングでもトナーと戦う。だが、負けてもキックボクシングの試合で挑戦できるよう、最初はムエタイで戦うことを勧めたい」
ハウソン戦でのトナーの動きや打撃の技術について、サムエーはあまり詳しく見ていないが、トナーのスタイルにはなじみがあり、試合がどのように展開するか想定できる。
「彼のテクニックと戦う方法を知っている。最初のパンチから(次のパンチを組み合わせてくる前に)彼を止めるだろう」
「距離を保つために前蹴りを活用すると思う。彼を混乱させ、それから自分の打撃の出番だ。何が来るかさえ彼にはわからないだろう」
公式に決まったものは何もないが、挑戦者が誰であれ、サムエーが自信を持ち、2つのONE世界タイトルの両方を守る準備ができていることは明らかだ。
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