【12/6大会】サムエー初キック戦で優勢、2種目2階級王者に
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)がONEストロー級キックボクシングの初代世界王者に輝いた。サムエーはワン・ジュングァン(中国)の序盤の猛攻を乗り切り、強烈な打撃を披露して、ユナニマス判定でベルトを手に入れた。
12月6日(金)にマレーシア・クアラルンプールで開かれた「ONE:MARK OF GREATNESS」のメインイベントは、元ONEフライ級ムエタイ世界王者のサムエーにとって、世界タイトル戦であると同時に、キックボクシングルールのデビュー戦でもあった。
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Posted by ONE Championship on Friday, December 6, 2019
試合が始まるとワンは、ペースを上げて36歳のサムエーを相手にフックの連打を浴びせる。ワンはさらに、サムエーのヘッドキックを見事に、後ろにのけぞって避ける。
ワンは第2ラウンドでも早いペースで猛攻を見せる。だが時間が経つにつれ、サムエーが相手を見極め始め、鋭い左パンチでガードを突き破る。ワンの攻撃は見た目には華やかだったかもしれないが、サムエーの攻撃はよりダメージを残すものだった。サムエーはディフェンスを破りバックフットも決める。
第3ラウンド、ワンは前に出てプレッシャーをかけ、サムエーはケージを背にカウンター狙いに行く。ムエタイ世界王者に何度も輝いたサムエーはキックを有効に使い、強烈なローキックでワンを足払いする。だがワンは持ち直すと、クリンチからサムエーをキャンバスになぎ倒す。
第4ラウンドでもサムエーはカウンター狙いを続ける。一方のワンも前に出てプレッシャーをかけ続け、大ぶりな打撃を繰り出す。だがワンがパワーとボリュームに重点を置いていたのに対し、スピードと精度に焦点を当てていた。
カウンターのチャンスを窺っている中で、サムエーは近距離から左パンチ、離れた距離から強烈な回し蹴りでワンを捉える。ワンはプレッシャーをかけ続けるものの、攻撃はサムエーに避けられる。
サムエーは第5ラウンドが始まると、一連の強力なキックで攻撃を加える。だがワンはここでも前に出てサムエーを圧倒しようと連打を放つ。
サムエーにとっては幸運なことに、利き手の左手の連打は圧倒的に速く鋭く見えた。だが残り1分というところでワンがサムエーの隙を突いてアゴを捉えると、試合終了のゴングがなるまで猛攻を加えた。最終ラウンドでも、どちらも決定的な攻撃を決めることができなかっため、勝負の行方はジャッジの手に委ねられた。
その結果、3人のジャッジ全員がサムエーを支持し、ONEストロー級キックボクシングの初代世界王者の座はサムエーのものとなった。さらにサムエーはONEチャンピオンシップ史上初、2種目、2階級で世界王者に就いた選手となった。