佐藤将光が語る、対戦熱望のバンタム級トップ3選手

Shooto Bantamweight World Champion Shoko Sato enters the Mall Of Asia Arena

佐藤将光は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため代表を務めるジム「Fight Base」(東京都目黒区)を4月末まで一時閉鎖している。トレーニング環境は一変したが、この機会を自身の身体と向き合い、練習内容を練り直す機会と前向きに捉えている。

31歳の佐藤は、今年1月の「ONE: FIRE & FURY」のバンタム級マッチで、クォン・ウォンイル(韓国)を相手に第1ラウンドでサブミッション勝利を決め、ONEチャンピオンシップで3連勝とした

試合後に「いい形でタイトルに向けて走れているのではと思う」と語り、その際次に対戦したい相手として、バンタム級の3人のトップアスリートの名前を挙げた。ケビン・ベリンゴン(フィリピン)、ジョン・リネカー(ブラジル)、そしてONEバンタム級世界王者のビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)だ。

来るべき試合に向けてトレーニングを続ける佐藤が、この3人と対戦を望む理由や近況を独占インタビューで語った。

ONEチャンピオンシップ: 新型コロナウイルスの感染拡大で、日本では緊急事態宣言が宣言されたが、トレーニングに影響は?

佐藤将光: 練習環境が変わった。今まで「Fight Base」で教えていたが、(4月30日まで)一時的にジムを閉めている。出稽古に行けなくなり、練習量も多少減ったかと思う。

だが、疲れや怪我がないので、動きはすごくいい。体について気付くことが多い。それから、よく考えるようになった。練習についてこういうのやったほうがいいかな、など自分の練習メニューを見直す機会になっている。

抽象的ではあるが、1回1回の練習の質を高めるということだ。今まで惰性で習慣でやっている練習もあったので、練習の前に課題を考えて、終わっても課題が出てくるので、次の練習でこうしようとか。

今まで疲れながらやっている練習も多かった。そう言う練習も必要だが、ベストな状態で動ける練習も必要だと思った。



ONE: 大会が再開した時、この経験は生きると思うか?

佐藤: 人生には絶対生きる。試合には直接生きるかは分からないけれども、間接的には生きると思う。

ONE: こうした機会は珍しいのでは?

佐藤:今までこんなに社会が止まったこともなかった。(2011年3月11日の)東日本大震災の時でも練習は変わらずにできていた。

ONE: 先日の「コロナ禍、ONE選手はどうやって乗り切ってる?」と言う記事でもコメントをしてもらったが、この状況下で自身のTwitterでもポジティブなメッセージを発信し続けている。

佐藤: 発信することで整理できるというか。今はもっと時間があるので、ツイート数が増えた。

Japanese mixed martial artist Shoko Sato punches Rafael Silva

ONE: いつも次に対戦したい相手を問われた時に、フェルナンデス、ベリンゴン、リネカーの3人の名前を挙げている。ONEバンタム級の世界チャピオンという理由以外にもフェルナンデスと対戦したい理由はあるか?

佐藤: 僕が格闘技を始めた頃から日本の大会に出ていたし、柔術でも世界チャンピオン。ONEでもチャンピオンだからやっぱり意識するというか。一回はやってみたい、どんなもんなんだろう、という興味がある。

ONE: どのような試合になると思うか?

佐藤: 最後は、向こうがテイクダウンをとってサブミッションを狙ってくると思うので、僕は立って戦うか、もしくはタックルを切って潰して殴っていくかと言う展開になると思う。

どっちになるかはやってみないと分からないが、お互いに強いポイントは分かり合っているので、それを踏まえた上で、逆をやることもあるだろう。こっちから寝技にいったり、向こうも打撃で不意打ちしたり、僕がテイクダウンとることもあるだろうし、でも最後は絶対向こうはサブミッションで、僕は打撃だと思う。

ONE: 試合が組まれたらどのようなトレーニングプランを立てるか?

佐藤: レスリングが勝敗を分ける気がする。 今も(フェルナンデスの)映像を見たりするが、もう試合が決まったら改めて見て、対策を決めていくと思う。

決まるまではあまり具体的にイメージはしない。ここが強いな、というのは考えるが、自分とやったらこうなる、とまではイメージしていない。

Shooto Bantamweight World Champion Shoko Sato celebrates his big win in Manila

ONE: ベリンゴンとリネカーの名前も挙げた。

佐藤: ベリンゴンは、僕がONEに参戦した時から意識している。

前に米国に練習に行かせてもらった時に、「Team Oyama」というカリフォルニア州のジムで練習した。そこの所属選手のマルロン・ヴェラとイアン・マッコールの2人が、リネカーに負けていた。あの(ようなすごい)2人が負けるんだ、と言うのがあったので、気になっていた。

ONE: リネカーとベリンゴンは打撃が得意なのでやると面白いかも、と言っていたが、どんな試合をしたいか?

佐藤: 僕は打ち合いはできるだけ避けたい人。なので、フットワークを使って、僕だけが当てられる展開を作れればいいが。

リネカーは打ち合いに持っていきたい選手なので、付き合わないようにする。フットワークを使って時折まとめて(打つ)。

2人とも強いパンチやキックがあるので、それをもらわないような戦い方をするのと、どうしたら嫌がるかなと言うのを考えて、僕ができる動きをそこにはめ込んで行こうかなと。基本は足を使って、ちょこちょこ当てるのと、カウンターを狙うと思う。

Read more:ケビン・ベリンゴン、ジョン・リネカーとの対戦熱望

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