【9/11大会】ショーン・クランシー、打倒ポンシリに「大きな価値」
WBCムエタイ世界チャンピオンのショーン・クランシー(アイルランド)は、2019年にブレイクを遂げた。そして今、この勢いに乗ってONEチャンピオンシップでさらなる成功を築こうとしている。
次のステップは9月11日(金)。クランシーはタイ・バンコクで事前収録された「ONE: A NEW BREED II」でONEの舞台に初登場する。
その夜、ファンはクランシーが4度ムエタイ世界王者になったポンシリ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)とONEスーパーリシーズムエタイバンタム級マッチで激突するのを目にするだろう。
世界チャンピオン同士の対決は、この夜のメインイベント。クランシーは立ち技シリーズのONEスーパーシリーズに参戦する初のアイルランド人になる。
「ONEチャンピオンシップのような大舞台で国を代表できるよりいいことってあるかい?」と、クランシーは語る。
クランシーは、31歳。アイルランドのジム「Siam Warriors」とタイの「Yodyut Muay Thai」に所属している。タイのムエタイシーンを席巻した後「格闘技の本拠地」にたどり着いた。
2019年3月にWBCインターナショナルタイトルを獲得、4ヶ月後にWBCスーパーライト級世界チャンピオンになり、さらにWBCムエタイ・ファイター・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。
加えて、43勝20敗1分というプロ戦績により、ONEチャンピオンシップへの切符を手に入れた。
「たった数分の準備じゃない。血と汗と涙と年月、全てがこの瞬間に結実されるんだ」
「大舞台で自分の力を試し、国を代表することは、正直言葉では表せない。この位置にいるファイターにとって大きな意味を持つ’」
クランシーは記憶に残るONEデビューを目指す一方、対戦相手のポンシリはこのニューカマーを倒して、名乗りをあげようと意気込んでいる。
29歳のポンシリは当初ONEにフェザー級で参戦したが、この階級は自身には大きすぎたと気付いた。相手のリーチや身長、パワーなどに対処できず、接戦の末2度苦杯を舐めている。
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これらの経験から、ポンシリは階級を自身の通常の体重に近い、バンタム級に落とすことにした。同階級デビュー戦を迎えるポンシリがモチベーションに溢れ、ムエタイ世界チャンピオン4度獲得に寄与したあらゆる武器を放ってくるのは間違いない、とクランシーは見ている。
「ポンシリはとてもアグレッシブなファイターだ。パンチも強いし、前に出てくる」
「パンチのコンボを放って、キックでしめるのを好む。そしてとても強い自然体のファイターだ」
「リングに上がる時に恐怖を感じるタイプには見えないし、それは別に自分は気にしない。いつも人に自分について『恐れない男が恐るべき男だ』と話している。できることをやってほしい。危険があることを知りながらお互いリングに入るんだ」
ポンシリのようにクランシーも決して引かない恐れ知らずのファイターだ。
クランシーは常に対戦相手の顔を狙って、素早く効果的に出せるあらゆる種類の打撃を放ってくる。
「自分のファイティングスタイルは、前に出ること。人生も同じだが、前に進み続けないといけない。自分は後ろ向きの人間だとは言わない。自分の頭にあるのはたった1つの方向—前に進むこと」
「パンチでもキックでもエルボーでも、絶対に反応するようにしないといけない。自分の武器は、相手に当てる瞬間に考えついたありとあらゆる手段だ」
前に出るスタイル同士、ONEバンタム級で名前をあげようという意欲。両者は試合終了のゴングが鳴るまで、メインイベントで火花を散らす戦いを繰り広げる準備ができている。
クランシーは大きな花火を打ち上げるつもりだ。ポンシリのような地位にあるベテランを相手に勝利を挙げれば、ランキングに食い込み、他のトップコンテンダーに宣戦布告をするチャンスを得るだろう。
「勝つことは全てだ。なぜなら、自分を試し、自分のスキル、準備、トレーニング、全てを試すことになるから」
「大舞台での勝利は、言葉にならない。ポンシリのようにここのシーンで認められていて、よく知られているファイターを相手に勝つことは、大きな意味を持つ。より強い相手と戦えるってことを証明することになるから」
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