【9/3大会】ハム・ソヒ「ONEのベルトでキャリアを締めくくりたい」
ハム・ソヒ(韓国)は、エキサイティングなファイトスタイルで14年にわたって観客を魅了してきた。そして今、キャリア上最大の挑戦となるONE女子アトム級世界グランプリに向けて準備を重ねている。
9月3日(金)の歴史的大会「ONE: EMPOWER」で、ハムは1位コンテンダーにしてトーナメントの優勝候補の1人、デニス・ザンボアンガ(フィリピン)と対戦する。
謙虚なベテランは、こうしていきなりスポットライトを浴びることになるとはONE参戦を決めたときは予想もしていなかったというが、この機会に正面から臨むつもりでいる。
「ONEチャンピオンシップでのデビューのことを考えると、ソワソワする。久しぶりの大会なので楽しみだ」
「ONE チャンピオンシップとの契約が決まったとき、新人のようにスタートから一歩一歩進んでいくものだと思っていた。でも、最初からグランプリに出ることになった」
「ある意味、これでいいの?と思わずにはいられない。けれど、こうした大きなチャンスをもらえて、とても感謝している」
ハムの謙虚さは、彼女がトーナメントで最も経験豊富な総合格闘家であることを忘れさせてしまうほどだ。
ハムは、韓国と日本で数々のタイトルを獲得し、世界有数のアトム級選手としての地位を確立している。それでもONEチャンピオンシップ参戦は、大きな節目だったようだ。
「ONEチャンピオンシップ参戦は自分にとって重要なものだった。選手生活の終盤を前に、素晴らしいフィナーレを迎えたいと思っているから。そう思って決心した」
「(ONE世界タイトルは)本気で獲りに行きたい。最後の試合をONEチャンピオンシップのベルトで締めくくりたいので、とても重要だと思っている」
しかし、ONE女子アトム級世界タイトルを獲得するためには、まずは無敗のザンボアンガ、さらには強敵たちを倒し尽くさねばならない。
「弱い相手とは対戦したくなかった。だから、対戦相手がデニスと聞いて、すごい試合ができる強い相手だと思って嬉しかった」
そしてハムはザンボアンガを研究し、所属の「チームMAD」で対策を重ねてきた。
「彼女はケージレスリングが好きなようなので、ボクシングだけでなく、ケージレスリングに対するディフェンスを中心にトレーニングした」と、ハムはザンボアンガについて語る。
「彼女は確かにとても強いと思う。彼女はレスリングで相手を苦しめるのが好きで、グラウンドで相手を押さえるのも好きだ」
「また、デニスの打撃を見ていると、KOパンチを使うのではなく、相手の打撃の間合いに入らないようにしている。こういったことをたくさん研究した。全体的に気をつけないといけないと思う」
プロとして31戦し、現在6連勝中のハムは、ザンボアンガの攻撃に対処する自信があるようだ。
「今回の試合に向けて、彼女のテイクダウン戦術を予想し、かなりの準備をしてきたので、簡単にテイクダウンはされないと思う」
「これまでテイクダウンされてパウンドを受けて試合を終えたことがないので、今回もそうはならないだろう」
「どんな試合でも相手が誰であろうとも、自分は決してあきらめない。やるべきことはなんでもやるというのが、自分の強みだと思う」
最終的にハムはじっくりと時間をかけて、長年の経験から来る冷静さを駆使して相手を崩し、世界最大の格闘技団体ONEで名を轟かせるような豪快なKO勝利を決めるつもりだ。
「第1ラウンドのゴングが鳴った後、彼女と距離をとって構え、相手の動きを見極めるつもり」
「そして、一撃ノックアウトを狙う。こういうことをトーナメントに向けて、いつも考え、イメージしている」
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