【10/1大会】リー、ションの闘争本能の陰りを指摘「負けないように戦っている」
2019年に行われた2度の世界タイトルマッチの後、アンジェラ・リー(シンガポール)は、長年のライバルであるション・ジンナン(中国)よりもMMAの戦いぶりを深化させたと感じているようだ。
10月1日(土)にシンガポールで開催される「ONE Fight Night 2」のメインイベントで、リーはションの有するONE女子ストロー級世界タイトルに再び挑戦する。
リーは今回の試合では、ベルトを持ち帰ろうと心に決めている。
前回女子ストロー級世界タイトルに初挑戦した際は、リーは第5ラウンドTKOでションに惜敗。その後行われたアトム級世界タイトルマッチでは、劇的一本勝ちでリベンジを果たした。
この試合の後、2021年の娘の出産のために2年半競技から遠ざかっていたリーだが、米国のゴールデンタイムでも生中継される今回の大会に向けて、ションよりも好調を保っていると考えている。
リーはこう話している。
「ション・ジンナンと自分は10ラウンド戦い、お互いのスタイルには馴染みがある。だが、ひとつ言えることは、自分はファイターとして、総合格闘家として、そしてチャンピオンとして、間違いなく向上していると感じている」
「最初の2度の対戦から、多くの経験を積んできた。今回は11ラウンド目から始まる。彼女(ション)がタフなファイターと知っているが、今回自分が何を見せられるかを楽しみにしている」
こうしたリーの自信の一部は、今年3月の「ONE X」での印象的な復帰戦に基づいている。
この大会では、リーは以前にも増して調子を上げたように見え、急成長している挑戦者のスタンプ・フェアテックス(タイ)に一本勝ち。タイトル防衛を果たした。
一方、ションはリーとの第2戦以来、3度世界タイトルを防衛。今も危険なストライカーであることに変わりはなく、自身について進化したと話している。しかし、直近3試合はすべて判定勝ちだ。
リーはこれらの試合を見て、ションが以前のようなアグレッシブさを見せなくなったと感じているようだ。
「(これら最近の試合での)ションを見て、勝つために戦ったのではなく、負けないように戦っていたように感じた。チャンピオンになってしばらく経つと、ベルトを維持するためだけに戦い、勝つために戦うのではなく、目の前の相手を倒すためだけに戦うようになる」
「こうした自分の発言を耳にして彼女は怒るだろうし、この試合ではアピールをしてくると思う。『いや、自分はまだ危険だ。自分はフィニッシャー』だって。だから、彼女をみくびるつもりはないし、過去の試合から現在の彼女について推測するつもりはない」
リー、ラバーマッチで速攻フィニッシュ目指す
リー一家は、ONEチャンピオンシップで最も有名な格闘家ファミリーで、フィニッシュを追い求める姿勢で知られる。
この一家のきょうだいの最年長である26歳のリーは、ション・ジンナンとのラバーマッチでも、この定評を保ちたいと考えている。
ゲームプランについて明らかにするつもりはないとしながらも、リーは試合開始のゴング直後からフィニッシュを狙い、2階級ONE世界チャンピオンになりたいと意気込む。
リーはこう付け加えた。
「(ションとのこれまでの2戦では)自分はよくやったと思うが、同時に正しく準備をしていれば、もっとよくやれたかもしれないとも思う。だから、今回こそ自分の番だと思っている」
「試合準備はうまくいっているし、自信がある。ションは自分の本来の戦いぶりをまだ味わっていないが、自分はションの戦いぶりをちゃんと味わったと思う。これは自分のアドバンテージになると思う」「絶対、序盤で彼女を倒したい。それに、彼女のゲームプランは、後半のラウンドで倒しにくるものだと思っている。どっちが望みを叶えることができるか、見ものだ」