【1/10大会】プライムカード—シネチャツガ、55秒KO勝ち

１月10日（金）、タイ・バンコクのインパクト・アリーナで開催された「ONE: A NEW TOMORROW」大会の前半では、世界で最も注目を集めるスター若手格闘家たちが参戦し、アクションに満ちた試合を展開した。

開始後１分間のKO勝ちから３ラウンドに渡る手に汗握る試合まで、ハイライトを以下にまとめた。

ムアンタイ、デルバール戦で200勝目

ムアンタイ・PK・センチャイムエタイジム（タイ）はアグレッシブな戦いでスプリット判定勝ちを手にした。対戦相手はブリース・デルバール（アルジェリア）。３ラウンドに渡る試合では両ムエタイ選手のスタイルの違いが浮き彫りになった。

第１ラウンドでデルバールはリーチのアドバンテージを最大に活かしてジャブやティープ、回し蹴りを決め、第２ラウンドでムアンタイは接近戦に持ち込まざるを得なくなる。鮮烈なボディーへキックや左パンチのクリーンヒットを披露したムアンタイだが、それでもデルバールのティープに苦戦する。

第３ラウンドでもデルバールは左フックを繰り出し、外側への蹴りを決めるが、審判２人はムアンタイの前方へのプレッシャーと、そこからのボディへのキックと、回転をきかせた左パンチを評価した。

この勝利で、ムアンタイのONEスーパーシリーズバンタム級での戦績は３勝０敗に、通算戦績は200勝41敗４分となった。

マゴメダリエフ、電撃第１RKO勝ち

レイモンド・マゴメダリエフ（ロシア）は一気にジョーイ・ピエロッティー（米国）を叩きのめし、第１ラウンドで勝利を手にした。

試合開始後、ピエロッティーはマゴメダリエフのキックを捉えてそのまま距離を詰めるが、クリンチで盛大に膝蹴りと肘を食らって、危うくノックアウト一歩手前に。

医師が顔面のダメージをチェックする間、短い休息を得られたピエロッティーだが、試合再開後すぐ、マゴメダリエフは容赦ない攻撃も再開する。意図しないローブローにより再度、試合が一時停止したが、マゴメダリエフはピエロッティーがテイクダウンを仕掛けた瞬間を捉えてカウンターでギロチンを決め、KO勝ちを手にした。

試合時間は３分50秒。マゴメダリエフにとっては６勝目となった。

ノーイ、ヘッドキックでデビュー戦勝利

ビクター・ピント（フランス）とのバンタム級キックボクシングの試合でアダム・ノーイ（アルジェリア）が第１ラウンド終盤にダウンを奪い、ユナニマス判定勝利の決め手となった。

試合開始後からアグレッシブに挑みかかったピントだが、激しく繰り出されるパンチに対してノーイは左ヘッドキックでカウンター。ピントはキャンバスに崩れ落ちた。試合の風向きは完全に変わり、優勢となったノーイが何発も打撃を打ち込み第１ラウンドは終了した。

第２、第３ラウンドは、アクションに満ちた戦いとなる。ピントは先の失敗を取り戻すべく猛攻を続けるが、ノーイも激しく応戦し優勢を保った。

試合終了直前、ノーイは華麗なボクシング・コンビネーションを披露。ONEスーパーシリーズデビュー戦を鮮やかに飾り、ユナニマス判定による勝利を手にした。これにより、ノーイの戦績は45勝６敗となった。

シネチャツガ、鮮烈ONE本戦デビュー

ONE本戦初参戦となったシネチャツガ・ゼルトセトセグ（モンゴル）がKO勝ちに要したのは、わずか55秒だった。

ONEウォリアーシリーズで契約を勝ち取ったシネチャツガは、フェザー級でマー・ジャウェン（中国）と対戦。試合開始直後からシャープな動きを見せ、こめかみを直撃するオーバーハンドライトによりKO勝ちを決めた。

審判のオリヴィエ・コステはシネチャツガが間に入り、マーをさらなるダメージから守った。これにより、シネチャツガの戦績は11勝２敗１引き分けとなった。

ザトゥー、接近戦でONE初勝利

ハン・ズーハオ（中国）対メディ・ザトゥー（アルジェリア）のバンタム級ムエタイの試合において、最初に優位に立ったのハンだった。ボディーと脚への右キックを決めてザトゥーをふらつかせ、右パンチとキックを決めた。

ハンはそのまま前方に激しく攻め込み、アグレッシブなパンチを連発。カウンターのチャンスを狙うザトゥーにフックとクロスコンビネーションを決めた。だが、ザトゥーは第２、第３ラウンドで方針を変更する。

アグレッシブな戦いに転じたザトゥーは骨を砕くような右パンチを何発かお見舞いする。ハンもパンチやエルボーで応戦するが、ザトゥーは力強く反撃し、スプリット判定でONEスーパーシリーズでの初勝利を手にした。

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