【7/31大会】シッティチャイ、スーパーボン戦「世界一を決める試合に」
2020年5月にONEチャンピオンシップと正式に契約して以降、シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)はONEデビュー戦を待ち焦がれてきた。
そして7月31日(金)に、ついにその時を迎える。しかも長年のライバルとの3度目の対決だ。
タイ・バンコクで開かれる無観客大会「ONE:NO SURRENDER」のフェザー級キックボクシングマッチで、シッティチャイはスーパーボン(タイ)と対戦する。
「スーパーボンは(キックボクシング界の)偉大なファイターの1人であり、期待の新星だ。世界のトップランクのキックボクサーの1人でもある」
「彼と戦うために一生懸命トレーニングするつもりだ。ハードなトレーニングと優れたゲームプランにより、勝つことができると思う」
同じくONEデビュー戦となるスーパーボンを、シッティチャイは良く知っている。
両者は2016年1月に中国で初めて対戦し、シッティチャイがフィニッシュ勝ちを収めた。
「第2ラウンドに右フックでノックアウトした」と、28歳のシッティチャイは振り返る。「彼は当時、キックボクシングの経験が浅かったと思う」
だがスーパーボンはリベンジに燃えた。
8ヶ月後、両者は再び中国で激しい攻防を繰り広げ、今度はスーパーボンが判定勝ちを収め、進化を遂げたところを見せつけた。
「再戦では向こうがポイントで勝った。大幅に上達したことは認めるが、自分は試合前に足をケガしていた。それで自分のパフォーマンスは100%ではなかった」
ほぼ4年前になるその試合以降、両者は国際的な大会で素晴らしい活躍を見せ、世界最高クラスのストライカーとして知られるようになった。
そして、2人が待望の3度目の対決の準備をしている間、シッティチャイが相手を徹底的に分析していることは明らかだ。
「スーパーボンのスタイルは速くて多様だ。ヒザは非常に危険で、ハイキックは速いから、そこには本当に気を付けないといけない」
「ハイキックは超高速だから、来るのが本当に見えない。ヒザもあるし、パンチもある。非常に危険な相手だ」
スーパーボンに多大な敬意を払っているものの、シッティチャイは自身が優位に立っていると信じている。
「自分の基本的なキックボクシングが遥かに優れていると思う。パンチは素早く、より重い。相手の弱点については考えていない。その代わり、彼の強力な武器であるヒザとハイキックに、より焦点を当てている」
シッティチャイが強く自覚している通り、7月31日の対戦に懸かっているものは大きい。3度目の対決で長年のライバル関係に決着を付けるチャンスというだけではなく、ONE公式アスリートランキングに大きな変動をもたらすチャンスでもあるのだ。
スーパーボンは現在、フェザー級ムエタイで1位。キックボクシングでは、シッティチャイの憧れジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)に続く2位の候補者だ。
それを念頭に置いて、シッティチャイは、「ONE:SURRENDER」で敗北することは全く考えていない。
「これは、誰が最強で世界ナンバー1かを決める試合だ」
「自分が勝つと確信している。より経験豊富で、この試合のために一生懸命トレーニングしているからね。ノックアウトのチャンスを見付けたら、行くよ」
さらに、もし勝てば、シッティチャイは最終目標に一歩近づくことができる。これは彼が、世界最大の格闘技団体ONEに参戦した本当の理由だ。
「ONEチャンピオンシップに参戦したのは、素晴らしいファイターがたくさんいるから」
「ここには他の場所にはいない、優れた選手がたくさんいる。この世界クラスのステージで自分を証明したいし、ここで世界タイトルを獲得したいと思っている」