【1/10大会】スタンプ、タイトル挑戦には「寝技の練習が必要」
総合格闘家としてまたも勝利を手にしたスタンプ・フェアテックス(タイ)は、世界タイトルにまた一歩近づいた。だがスタンプは、まだ挑戦には時間が必要だと言う。
1月10日(金)にタイ・バンコクで開かれた「ONE:A NEW TOMORROW」の女子アトム級総合格闘技マッチで、スタンプはプージャ・トーマル(インド)と対戦。ホームの歓声を背に、ほぼ完ぺきなパフォーマンスを見せて2020年最初の試合を勝利で飾った。
第1ラウンド、トーマルはテイクダウンで優位に立とうとしたが、スタンプが有利なポジションを取ると、レフェリーが試合を止めるまでグラウンドパンチの猛打を浴びせたのだった。
そういうゲームプランだったというわけではない。だが、ONEスーパーシリーズ2冠のスタンプが説明するように、総合格闘技での試合経験が豊富な相手を倒すために、スタンプはグラップリング(組み技)のスキルを高めてきた。
「最初は立ち技での勝負を続けたいと思っていた。そのほうが自分に有利だと感じたから」
「でも一旦グラウンドでの戦いになった時、やりやすさを感じている自分がいて、コントロールもできた。そこからは流れに任せた」
とは言え、スタンプはまだやるべきことがたくさんあると思っている。例えばトーマル戦の序盤、すぐに立ち上がることができたものの、不覚にもテイクダウンを奪われているのだ。
「試合をこんなに早く終わらせられたのはとてもうれしい」
「でも、テイクダウンディフェンスは本当に改善しないといけない。テイクダウンを仕掛けられた時に、もっとうまく防げるようにならないと」
試合の後、スタンプはあまり休む時間を取らずに、すぐにトレーニングのためにジムに戻った。2020年も積極的に試合に出るつもりだからだ。
スタンプはONEスーパーシリーズに戻りつつ、できる限り総合格闘技ルールの試合もこなすつもりだ。総合格闘技でスキルを高めて経験を積み、ONE女子アトム級世界王者のアンジェラ・リー(シンガポール)と対戦できるようになるために。
「もちろん今年、ムエタイとキックボクシングの両方の世界タイトルを防衛する必要がある」
「総合格闘家としては、自分のスキルをもっと磨きたい。タイトルに挑戦できるようになるまでには間違いなく、もっと時間が必要だ」
「立ち技はリーと対戦するのに問題ないくらいに強いと思う。でもグラウンドゲームはまだそこまで行っていない。テイクダウンの防御と寝技でのポジショニング、とくにマウントポジションをもっと磨かないといけない。そういうことを過小評価はできない」
パタヤのジムに戻る前に、スタンプは交際中のロッタン・ジットムアンノン(タイ)がメインイベントで戦うのを見ることができた。
「インタビューがあったから裏に行かなければいけなくて、テレビで最初の部分だけ見た。インタビューが終わった後、すぐに応援するために駆けつけた!」
「彼がタイの家族や友人の前で勝ててとてもうれしい。それに彼をとても誇りに思っている」