【5/6大会】スタンプ、アンダーソン戦「グラウンドでサプライズも」
アトム級MMA1位コンテンダーのスタンプ・フェアテックス(タイ、25)は、米国の観客を前に3競技にわたって活躍してきた自身の戦いぶりを見せるチャンスを得た。
5月6日 (土) のONE初の米国大会「ONE Fight Night 10: Johnson vs. Moraes III」で、スタンプは総合力の高さで知られるアリース・アンダーソン(米国)と対戦する。
元ONEアトム級キックボクシングとムエタイの世界チャンピオンで、打撃競技では60勝以上を挙げ、ONE女子アトム級MMA世界グランプリのチャンピオンにもなったスタンプ。
米国では、こうした前評判を裏付ける戦いぶりを見せようと意気込んでいる。
「もちろん立ち技は得意。どの対戦相手からもグラウンドの戦いに持ち込もうとされてきた。いつもテイクダウンしようとされてきた。自分の強みは立ち技。これが、自分が戦いで見せたいところ」
スタンプは、アンダーソン戦では自身のほうがグラップラーとしては劣っている可能性を認めている。
アンダーソンは、ブラジリアン柔術紫帯で、直近の試合ではアシャ・ロカ(インド / ネパール)を第1ラウンドサブミッションで下している。
このため、スタンプはグラウンドでは不利になるかもしれないが、この点を補って余りある強みのストライキングで相手を圧倒するつもりだという。
「(アンダーソンに比べて)ムエタイとキックボクシングは自分のほうがうまい。グラウンドでは不利かもしれないけれど、打ち合いでは自分の方が有利だし、優勢になると思う」
ストライカー対グラップラーの典型的な対戦になりそうなこの一戦を前に、アンダーソンはスタンプについて「グラップリングが弱点」と評している。
一方、スタンプはこの意見には賛同しない。
もちろん打撃は得意だが、グラウンド戦の経験がないわけではない。ONEのケージ「サークル」では何度も一本勝ちしているし、2021年にはレスリングの名手のリトゥ・フォガット(インド)にもサブミッションで勝ったこともある。
アンダーソンのコメントに対し、スタンプはこう話している。
「彼女は正しい。そう思わせておこう。リトゥをアームバーで仕留めたみたいに、グラウンドで自分が彼女を仕留めたら、みんなが驚くだろうから」
かつての対戦相手・ジヒンとトレーニング
アリース・アンダーソンとのMMAマッチを前に、スタンプ・フェアテックスはテイクダウン・ディフェンスと、グラップリング全般の強化に重点を置いてトレーニングをしている。
スタンプはONE編集部にこう話している。
「準備で必要なのは、(アンダーソンの)テイクダウンをディフェンスしなければいけないことと、打ち込めるチャンスを作って自分のムエタイのスキルを使うこと」
このため、かつては対戦相手だった友人に助けを求めることにした。同じくONEアスリートのジヒン・ラズワン(マレーシア)だ。
2人は昨年10月にキャッチウェイトマッチで対戦し、スタンプが判定で勝利している。
スタンプは「ONE Fight Night 10」を前に、自身も直接味わった強力なグラップリングをジヒンから直接学べることを喜んでいる。
「ジヒンのグラウンドはとても強力だから、助けてくれてうれしい。トレーニングでは彼女はいつも感じがいいし、笑顔で、技術的な面を助けてくれている」