【10/15大会】ペトロシアン戦へスーパーボン「自分に弱点はない」
輝かしい格闘技キャリアを送ってきたスーパーボン(タイ) は10月15日(金)、キックボクシング界の偉大なアスリートを倒し、この競技で最も栄誉あるタイトルを手に入れ、歴史を塗り替えるチャンスを得た。
その夜、スーパーボンはシンガポール・インドア・スタジアムから生中継される「ONE: FIRST STRIKE」で、初代ONEフェザー級キックボクシング世界王座をかけてジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)と対戦する。
ペトロシアンは、現在フェザー級1位のキックボクサー。“ドクター”という異名通り“外科手術のように精密”と称される正確さで対戦相手を切り裂き、104勝2敗2分(2無効試合)という驚異的な記録を築き、ほぼ完璧なキャリアを歩んできた。その間、複数の世界タイトルを獲得し、2019年のONEフェザー級キックボクシング世界グランプリで優勝している。
倒すのはほぼ不可能かのように思えるペトロシアンだが、ランキング2位のスーパーボンは、この象徴的存在のアスリートも人間だ、と見せつけることができると信じている。スーパーボンは、111勝34敗という戦績を有し、現在10連勝中。自身の多様な格闘技の経歴がメインイベントでの決戦を左右すると考えている。
ペトロシアンとの壮大な世界タイトルマッチを前に、スーパーボンはトレーニングキャンプ、伝説のライバルの分析、そしてなぜ自身が“ドクター”を倒せると思うかを語った。
ONEチャンピオンシップ: ジョルジオ・ペトロシアンとONEフェザー級キックボクシング世界王座をかけて戦うが、どこでトレーニングをしてきたのか? キャンプはどうだったか?
スーパーボン: バンコクの新型コロナウイルスの状況が厳しいため、タイ南部の「クンスック・ムエタイジム」にトレーニングの場を移した。このジムは大きくて、首都にあるジムと比べても遜色ない。
トレーナーは、いつもと同じ元ムエタイファイターの“トレーナー・ゲー”だ。2人の元ムエタイチャンピオンのサラウット・ルークバンヤと、ペッチック・ソー・スワンバクティが動きをサポートしてくれている。だから、トレーニングは何の問題もなくうまく行っている。
通常、トレーニングは2つのセッションに分けている。朝は、ランニングやワークアウト。午後は、スパーリングやフィットネスをして、パンチ、ヒザ、ヒジなど全技術を向上させるための練習をする。たまに自然でリラックスするために、ビーチでトレーニングをすることもある。
ONE: ペトロシアンについて、彼のファイトスタイルについて気づいたことは?
スーパーボン: ペトロシアンのこれまでの試合を研究したが、あまりヒザが受け止めきれないということがわかった。
彼の強みは、強烈なパンチと、素早い打撃。 その打撃技術は危険だ。パンチを打ち込むことができ、信じられないほどのパワーと正確さでキックする。とても強いファイターだ。だが、先手を打ってチャンスがあればいつでも攻撃することで、対抗したい。
ONE: 自分の強みと弱みは何だと思うか?
スーパーボン: 自分には弱点がないと思っている。 強みは、総合力の高いファイターという点。ムエタイの経験もあるので、多様なムエタイの技術をキックボクシングでも使える。そして、彼よりも経験を積んでいる。
ONE: ペトロシアン戦のゲームプランは?
スーパーボン: 彼は、蹴りやストレートなどの遠い距離からの武器を使って、前に出て攻撃してくるだろう。間違いなく自分とのクリンチは避けてくると思う。
ONE: 対策は?
スーパーボン: 一貫して前に出て、クリーンヒットを狙い、打ち続ける。打ち合うチャンスがあれば、迷わずそうする。今回の試合は、お互いの知恵と戦術が試されるものになるだろう。
ONE: 何か特別な技を用意しているか?
Superbon: それは秘密だ。サークル(ONEのケージ)で見てもらいたい。ただ1つ言えるのは、クラビビーチの美しい自然の中でトレーニングをすると、本当にエネルギーが高まるんだ。精神的にも良い。
ONE: この試合はどんな風に終わると思うか?
スーパーボン: 試合がどうなるかを予測するのは難しいし、彼はハイレベルなファイターなのでノックアウトするのは難しい。また、2人ともノックアウトされないようにお互いの弱点を隠すよう全力を尽くすだろう。おそらく、お互いにラウンドごとにポイントを取り合っていって、最後は判定で終わると思う。
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