【4/5大会】グレゴリアンと3度目の対決へ、スーパーボン「自分のほうが成長した」
スーパーボン・シンハ・マウイン(タイ)は、4月5日(金)の「ONE Friday Fights 58」で、フェザー級キックボクシング部門の頂点に返り咲くための大きな一歩を踏み出そうと意気込んでいる。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われる同大会のメインイベントで、スーパーボンは長年のライバルであるマラット・グレゴリアン(アルメニア)とONEフェザー級キックボクシング暫定世界王座をかけて戦う。
両者の対戦は今回で3度目。1度目の対戦は2018年にONE以外の団体で行われ、その際はグレゴリアンが第1ラウンドノックアウト勝ちとした。
さらにその4年後の「ONE X」では5ラウンドの戦いの末にスーパーボンがリベンジを果たし、ONEフェザー級キックボクシング世界タイトルの防衛に成功した。
スーパーボンはその次の防衛戦でチンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン / ベラルーシ)に敗れ王座陥落したものの、昨年6月にタイフン・オズカン(オランダ / トルコ)を見事KO。グレゴリアンとのラバーマッチが組まれることになった。
過去のグレゴリアンとの対戦を振り返り、スーパーボンはONEチャンピオンシップにこう話している。
「自分はマラット(グレゴリアン)よりも成長したと思う。彼は自分が負けた1度目の対戦のときと同じ戦い方をしている。彼は強いが、スタイルは変わらないんだ」
スーパーボンはこうコメントをしているものの、グレゴリアンは前回の対戦で敗れて以来ONEで3回出場し、トップコンテンダーのオズカンやシッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)を倒している。この間の唯一の黒星は、この階級の王者のアラゾフに挑戦し、激戦の末に敗れた際のものだ。
だがそれでもスーパーボンは、グレゴリアンについて単なるタフで手数の多い一面的なファイターだと評している。
「マラットの強みは打たれ強さだ。どんな攻撃にもよく耐える。それに最終ラウンドまでスタミナ切れにならずに、パンチを出し続けられる。もし自分のコンディションが万全でなければ、持久戦では彼に敵わないだろう」
「彼の弱みは武器が1つしかないということ。その武器とはパンチのことだ」
ムエタイとキックボクシングを合わせて150戦を経験したスーパーボンは、グレゴリアンとの3度目の対決では、自身の総合力の高さが試合の鍵を握ると考えている。
スーパーボンはこう説明している。
「自分がマラットより優れている点は、テクニックの面だ。自分はキックやヒザ蹴り、パンチ、プッシュキックといったいろんな武器を持っているが、マラットにはパンチしかない。だから、自分は彼を圧倒できる」
「今回の試合に勝ってアラゾフと再戦を」
「ONE Friday Fights 58」で、スーパーボン・シンハ・マウインがマラット・グレゴリアンに勝てれば、ONEフェザー級キックボクシング暫定世界王者となり、正規王者のチンギス・アラゾフとの王座統一戦に臨むことになるだろう。
スーパーボンは2023年1月にアラゾフにベルトをはぎ取られており、リベンジに燃えている。
「暫定タイトル獲得は自分にとって大きな意味がある。チンギス(アラゾフ)とリマッチがしたいからだ。今回の試合に勝てれば、リマッチのチャンスを得ることになる」
「チンギスは自分のキャリアの汚点だ。再び戦ってリベンジをするつもりだ」
スーパーボンは現在は4月5日のグレゴリアン戦に照準を合わせているが、究極の目標はアラゾフとのリマッチで、特に重要なのは、タイトル奪還よりもアラゾフへのリベンジだという。
だが、再び正規王者に返り咲くことができれば、タイトルを保持し続けるとも宣言している。
「もしチャンピオンになれれば、逃げることはない。誰とでも対戦してやる。世界タイトル奪還よりも、チンギスとのリマッチがしたい」