【4/5大会】暫定王者スーパーボン、統一戦へ意欲「ナンバーワンになりたい」
スーパーボン(タイ)は4月5日(金)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催された「ONE Friday Fights 58」のメインイベントで、長年の宿敵であったマラット・グレゴリアン(アルメニア)に判定勝ちし、ONEフェザー級キックボクシング暫定世界王座を獲得した。
1勝1敗同士で迎えたラバーマッチを制し、腰にベルトを巻いたスーパーボンは自身の戦いぶりに誇らしげだった。
5ラウンドにわたる激戦を終え、スーパーボンはこうコメントしている。
「すべてのラウンドで勝てた気がする。本当に勝ててうれしい。序盤はあまり上手くいかなかったが、それでも相手を倒すには十分だった」
両者は2018年にONE以外の団体で初対戦。その際スーパーボンは黒星を喫ししたものの、2022年の「ONE X」では判定勝ちでリベンジを果たした。
スーパーボンは、2度目の対戦以来グレゴリアンが進化していたため、試合中に調整をする必要があったと明かしている。
「『ONE X』のときよりも少し上手くなっていたと思う。今回の試合では、戦い方を変えてきた。プレッシャーをかけてきたんだ。だから自分も戦い方を変えないといけなかった。プレッシャーをかけられるなんて予想していなかったからだ」
「だが自分のチームだって準備をしてきた。接近戦でプレッシャーをかけてこられてパンチを出されるたびに、ヒザをボディに入れた。これはプレッシャーを止めるのに役立った」
グレゴリアンは大振りのフックをかいくぐりながら恐れず前進し、スーパーボンの危険なキックの間合いの内側に入りこもうとした。
この作戦はある程度は有効だったが、スーパーボンはこうした接近戦にも備えており、一貫してボディーブローを当てて対応した。
スーパーボンはこう説明する。
「相手は第1ラウンドでプレッシャーをかけてきた。前の試合では自分の距離を把握しようと試みていた。そしてついに把握して、自分は少し危険な状況に置かれた」
「だが自分は経験に基づいて調整もできる。近づいて来られるたびにカウンターで返した。ボディへのヒザなど、近距離の武器だって持っているから」
目指すは2競技世界チャンピオン
スーパーボンは2023年1月にチンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン / ベラルーシ)に敗れ、ONEフェザー級キックボクシング世界王座から陥落したが、今回の試合で暫定王座に返り咲いた。
だが、ここで満足せずにアラゾフへの雪辱に照準を合わせている。
スーパーボンは、究極の目標は統一戦で勝って正規王座を奪還することだと言う。
「(アラゾフとの)リマッチがしたい。キックボクシングでナンバーワンになりたいんだ」
さらに1本のベルトで満足する気もないようだ。
昨年12月、スーパーボンはONEフェザー級ムエタイ世界チャンピオンのタワンチャイ・PK・センチャイ(タイ)に挑戦し、僅差で敗れた。だが、今も2競技王者になるチャンスを狙っているという。
「それはもう1つの目標だ。今でも目標であり続けている。キックボクシングの世界チャンピオンになりたい。そして、ムエタイの世界チャンピオンにもなりたい。これが自分の目標だ」