【7/15大会】スーパーレック「“タイ選手キラー”の犠牲者になるつもりはない」
ONEフライ級キックボクシング世界チャンピオンで、フライ級ムエタイ・ランキング1位コンテンダーのスーパーレック・キアトモー9(タイ)は、7月15日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われる「ONE Fight Night 12: Superlek vs. Khalilov」を前に、愛国心を燃えたぎらせている。
同大会のメインイベントのフライ級ムエタイマッチで対するタギール・カリロフ(ロシア)は、直近2戦でブラック・パンサーと チョーファー・トー・センティアンノーイの2人のタイ選手を相手に第1ラウンドKO勝ちしており、“タイ選手キラー”という評判を高めつつある。
このため、スーパーレックは、カリロフの強力なボクシングスキルに対応し、その勢いを止めようと意気込んでいる。
スーパーレックはONE編集部にこう話している。
「彼は直近2戦の対戦相手をパンチでノックアウトした。これが彼の強みだ。自分はパンチャーと戦うのは好きだ。それに、彼はタイの選手を仕留めようと決意していると思う。だが、自分は決して彼の3人目の犠牲者になるつもりはない。試合では、どっちが先にミスを犯すことになるかな」
スーパーレックは、キャリア通算130勝以上、ONEでは6連勝中。強烈なパンチャーとの対戦経験は豊富だ。
「ONE Fight Night 12」では間違いなくこの経験を生かしてくるだろうし、カリロフにもサプライズを見舞うつもりのようだ。
「かなり準備をしてきた。彼の穴を多数見つけた。特別に準備しているものもある。パンチが得意ということは知っているので、それに対応するような準備をした。リングで披露することになるだろう。自分のことは信じている。これまで積み重ねた努力も信じている。リングでそれが通用するかどうか、試してみよう」
ハガティーや武尊との対戦熱望
スーパーレック・キアトモー9は、ONEフライ級キックボクシング世界タイトルに加えてONEのムエタイ世界タイトルを獲得し、2競技世界王者になりたいと公言している。
だが現在のフライ級ムエタイ王者はロッタン・ジットムアンノン(タイ)のため、同胞のタイ選手との対戦の可能性は保留したいという。
加えて、ロッタンもスーパーレックも、ONEバンタム級ムエタイ世界チャンピオンのジョナサン・ハガティー(英国)への挑戦や、K-1元3階級制覇王者の武尊との対決を望んでいる。
理想的には、スーパーレックはできるだけ多くのタイ選手がONE世界タイトルを保持することを望んでいるため、次はタイ以外の選手と戦いたいという。
「ロッタンとの対戦はすぐには実現しないと思う。すべてのタイ選手にベルトを獲得してほしいし、ロッタンはハガティーや武尊と対戦したがっている。この2人は、自分の理想の対戦相手でもある。だから、今はロッタンと対戦する時期ではないと思う」
「順番待ちしている対戦相手がいなくなるまで、ロッタンに目標を追求させてあげよう。その後にロッタンと自分が対戦しよう。これでいいんだ。自分だってキックボクシングのタイトルを防衛しないといけない。ロッタンや自分には、タイトルに挑戦したいと待ち望んでいる選手がいるんだから」
もちろん、スーパーレックはロッタンとの対決を世界のファンがを心待ちにしていることも知っている。
だが、そうしたファンには少し辛抱してほしいという。
「自分とロッタンの対戦を見たいと思っている世界中のみなさん、少し待っていてください。試合は将来的には必ず実現するけれど、今のところは自分たちのやるべきことを先にやらせてください」
何より、スーパーレックはハガティーとの再戦を望んでいる。両者は2018年に対戦しており、その際はスーパーレックが勝っている。
この再戦が叶えば、2競技目のタイトル獲得に加え、今年4月にハガティーにベルトをはぎ取られた同胞のノンオー・ハマの敵討ちのチャンスにもなる。
スーパーレックはハガティーとの再戦にこだわる理由をこう話している。
「(ハガティーへの)最初の挑戦者になりたいとは言わないが、彼と対戦して力試しがしたい。ノンオーをノックアウトするほどのパワーの持ち主なので、その強さを試したい。もし彼がバンタム級で自分と対戦したいのなら、準備はいつだってできている」