【1/28大会】王者スーパーレック「武尊を恐れてはいない」
現ONEフライ級キックボクシング世界チャンピオンのスーパーレック・キアトモー9(タイ)は、1月28日(日)に東京・有明アリーナで行われる日本大会「ONE 165」で、日本の大スターである武尊を相手に防衛戦に臨む。
武尊の母国である日本の試合は、これまでのキャリアで最も厳しい試練となることだろう。
スーパーレックはONEチャンピオンシップにこう話している。
「もし、彼(武尊)を日本で倒せれば、最高だ。だが、日本での試合は簡単じゃない。さらに、彼を倒すことはもっと難しい」
武尊はK-1史上初の3階級制覇を成し遂げ、史上屈指のキックボクサーとして知られる。
こうした武尊の歩みを長年追ってきたスーパーレックは、そのダイナミックで爆発的なスタイルの打撃に感銘を受けている。
さらに、武尊には唯一無二の技術があり、猛烈なスピードと天才的な運動能力もあるとも認めている。
「彼のファイトスタイルは、空手とパンチが融合したもので、恐ろしい技の組み合わせだ。さらに、独自の強みがあり、耐久力もある」
今回の試合には、フライ級キックボクシングのタイトル防衛とONE9連勝目がかかっている。このため、細心の注意を払いながら練り上げたゲームプランを持って武尊との戦いに臨まねばならないだろう。
数々の武器を有する武尊について尋ねられたスーパーレックは、その一級のボクシングのスキルを最も警戒すべき点として挙げている。
「武尊について特に警戒しなくてはならないのは、パンチだ。コンビネーションも上手い」
「彼は経験豊富な偉大な選手だから、油断はできない。こうしたレベルのファイターと戦うのだから、無謀な戦い方をしてはいけない。“無謀”という言葉は自分の辞書にはない」
「自分は武尊より遅いが、強力な武器がある」
武尊に対する賛辞を惜しまないスーパーレック・キアトモー9だが、自身も輝かしい経歴を誇る。
ONEチャンピオンシップでは世界タイトルマッチに3度出場するなど、プロ150戦以上の経験があるベテランで、2023年9月にはロッタン・ジットムアンノン(タイ)にムエタイマッチで勝っており、この一戦は、2023年のムエタイ部門のベスト・ファイトに選出された。
こうした世界トップクラスの経験を有するスーパーレックは、武尊との対戦を恐れていないと断言する。
「武尊を恐れてはいない。ただ、警戒しなければいけない点があるというだけだ。何も恐れることはない。そもそも、自分はリング上で恐れるということはない」
武尊のフットワークやパンチのほうが速いと認めつつも、スーパーレックはこの試合では、自身のトレードマークである強烈なキックが勝負を決めると考えている。
こうしたことを念頭に、スーパーレックは自身のゲームプランをこう説明した。
「(武尊と)自分はスタイルが違う。自分は遅いが、自分を守るための強力な武器がある」
「自分の強みは、よりパワフルなキックだ。このキックはパワフルで、誰にでも効く。だから、相手の足を蹴って動きを止めたり鈍らせたりさせることもできる」