武尊がONE参戦正式発表「戦いたい相手がいる」
K-1元3階級制覇王者の武尊が、ONEチャンピオンシップと独占複数試合締結をした。9日、東京都内であった公式記者会見で正式発表された。
武尊は、ONEのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長と会見に臨み、ONE参戦についての意気込みを語った。
現在31歳の武尊は、こう話している。
「現役でのキャリアも最終章に入っていると思うが、僕は今が一番強いと思っている。その一番強い時期に世界に挑戦したいとずっと思っていたので、このタイミングで世界最強の選手が集まるONEチャンピオンシップで試合をしたいという気持ちがあった」
「日本代表、K-1代表としてONEに殴り込みに行きたい。僕が活躍すれば、日本人選手がもっと注目されると思う」
「昔から言っているが、日本対世界の対抗戦をやりたい思っているので、僕のONE参戦をきっかけにそういう大会に繋がっていけばと思う」
武尊はK-1スーパーバンタム級、フェザー級、スーパーフェザー級の3階級にわたって世界王座を獲得。長年にわたり、世界有数の偉大なパウンド・フォー・パウンドのキックボクサーとされている。
これまでにも世界の強敵と対戦してきた武尊だが、ONEにはONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン(タイ)やスーパーレック・キアトモー9(タイ)、ダニエル・プエルタス(スペイン)、ONEバンタム級ムエタイ世界王者のジョナサン・ハガティー(英国)ら強敵ぞろいで、こうした環境もONE参戦への決め手となったようだ。
武尊はONE参戦の理由についてこう明かしている。
「立ち技でいうと、世界の強い選手がみんなONEに集まっているという印象があった」
「一番は戦いたい相手がONEチャンピオンシップの選手の中にいた。それが一番の決め手だ」
また、ロッタン戦があるとすればどのようなルールで戦いたいか、という質問を受けた武尊は「これからまだまだ」としつつも、ムエタイルールで戦う可能性はまったくないわけではない、とオープンな姿勢を見せた。
チャトリ会長「日本格闘技の大きな契機」
会見日は5月6日のONE初の米国大会「ONE Fight Night 10: Johnson vs. Moraes III」の直後だったが、ONEのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長も駆けつけ、武尊に大きな期待を寄せるコメントをした。
チャトリ会長は米国大会を振り返り「アスリートが出てきたときには、すべてのファンが彼らのことを知っていて、多くの声援を送ってくれた」と話した。
また、母親が日本人のチャトリ会長は繰り返し日本との絆を強調。「新たな日本の格闘技を創造していきたい」とし、世界最大の格闘技団体ONEで武尊が担うであろう役割にも言及した。
チャトリ会長は、こうコメントしている。
「武尊がONEと契約したことは、日本の格闘技の歴史にとって大きな契機になる」
「武尊がONEで勝てれば、すべての日本人格闘家にインスピレーションを与えられるし、多くの日本の観客に目にしてもらえる」「武尊のことはリスペクトしている。彼にはガッツがある。これから世界で最も危険な相手と当たることになるが、彼は日本から世界に飛び出していく最も勇敢なチャンピオンだ。日本のみなさん、彼のことをどうか応援してほしい」
武尊のデビュー戦については、チャトリ会長は米国、欧州、アジア、中東などの大会開催地候補地を挙げ、スケジュールを検討中としつつも、「日本でやるのが一番かもしれない」と日本のファンにも配慮する姿勢を見せた。
武尊についての最新ニュースは、今後もONE公式ウェブサイトでお知らせする。