《8.2マニラ大会》デメトリアス・ジョンソン戦を控えた和田竜光の眼差し

Tatsumitsu Wada DA 6410

8月2日(金)にフィリピンのマニラで開催される「ONE: DAWN OF HEROES」で、いよいよONEフライ級ワールドGPの準決勝が行なわれる。日本人で唯一ベスト4に進出した和田竜光は、“フライ級史上最強の男”デメトリアス・ジョンソンと対戦する。

精鋭4人による準決勝だが、普段の和田竜光は、驚異的な強さを感じさせないほど、穏やかでユーモア溢れる人間だ。DJとの試合を前にした現在も、彼はリラックスしている。

「こんなにリラックスして試合に臨めるのは初めてかもしれない。過去にも“絶対に負けられない試合”というのは何度かあったけど、自分にできることは、練習のみ。あとは、前向きな気持ちで闘うだけです」

本来、和田は3月に行なわれた初の日本大会「ONE: A NEW ERA」に出場するはずだった。しかし、対戦相手の怪我で急遽延期になり、難しい調整を迫られた。日本大会不参加という失意も乗り越え、4月にマニラで開催された「ONE: ROOTS OF HONOR」に出場。ロシアのグスタボ・バラートと対戦し、勝利をもぎ取った。

判定決着だった試合の内容には、和田は満足していないという。しかし、重要なのは、とにかく勝つことだった。

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「DJは誰もが知る最高の選手。彼と闘えて嬉しい。“史上最強”と呼ばれるDJを倒すことは、ワールドGPを制する以上に価値があり、格闘家としての最終目標とも言えます。勝てたら、次の試合も集中しますが、DJに勝つことは、世界王者になるより大きいんです」

デメトリアス・ジョンソンが1回戦で破った相手は、和田の練習仲間でもある日本の若松佑弥だ。見事なスキルで一本勝ちをしたものの、試合序盤には若松に打ち込まれる場面も目立った。DJとはいえ、無敵ではない。

「当然、アスリートとして身体能力も技術もDJの方が優れていると思います。ただ、そんなDJにも弱点がある。終わるまで秘密ですが、そこを狙いたい」

和田の才能に疑いの余地はない。階級上のバンタム級でも十分に適応できるだけの実力があり、今年は特に打撃を磨いてきた。DJとはいえ、不用意に近づけば、和田の餌食になりかねない。

詳細なゲームプランは、完全に非公開とのことだが、一つだけ彼は明かしてくれた。

「僕が勝つなら、TKOですね。それしかない」

日本フライ級のエースが、“史上最強の男”に挑む。一世一代の大舞台だ。

フィリピン・マニラ | 8月2日(金) | 20時(日本時間) | ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)

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