【12/9大会】初代世界王座戦出場のロバーツ「ホワイトボードに描いた夢を現実に」
12月9日(土)の「ONE Fight Night 17」のメインイベントに出場するアレックス・ロバーツ(オーストラリア)は、夢を現実にしようと燃えている。
この日、ロバーツはONEデビュー戦で、ONEライトヘビー級 キックボクシング世界王者のローマン・クリークリャ(ウクライナ)とONEヘビー級ムエタイ初代世界タイトルを争う。
ロバーツは、WBCヘビー級ムエタイ世界タイトルを10月に獲得したばかり。その際の印象的な戦いぶりにより、タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるONEのタイトル戦に出場するチャンスを得た。
ONEチャンピオンシップへの参戦は以前からの目標であり、デビュー戦では強い印象を残したい、とロバーツはONE編集部に話している。
「ONEチャンピオンシップに参戦するのは前からの目標だった。数年前、どうすればその目標を達成できるか、計画をホワイトボードに書き出してみた。WBCのベルトは重要なステップだった。WBCの州タイトルから国内、国際、世界タイトルへ進む。そしてその先がONEチャンピオンシップ参戦だった」
「ついにたどり着けたから、素晴らしいことだ。自分はエンターテイナーっだから、観客を盛り上げるのを楽しみにしている。それに、試合に出て、忘れられないような素晴らしい戦いをしたい」
ロバーツは自身が進むべき道筋を具体的に書き出してはいたが、それでもONEデビュー戦でいきなり、ONEのキックボクシング部門のヘビー級とライトヘビー級で無敵の強さを誇ってきたクリークリャと対戦することになるとは思ってもみなかっただろう。
それでも、ただ出場するだけで満足するつもりはない。ロバーツはベルトを巻いてバンコクを立ち去りたいという意志を表明している。
「いきなりONEのメインイベントで、ムエタイの聖地であるルンピニーで戦えるなんて夢のようだ。このような機会に恵まれて光栄だし、感謝している」
「最高の舞台だ。世界最大の舞台だ。一番注目される場所で、一番大きなチャンスだ」
「特にONEのような権威ある団体で初代世界王者になるチャンスなんだ。自分のためだけじゃない。自分のチームや国、そして周りのみんなに誇りに思ってもらうためにやり遂げたい」
「ヘビー級の選手が全力のぶつかり合い」
ローマン・クリークリャは、身長200センチ。ONEライトヘビー級キックボクシング世界王者で、ONEヘビー級キックボクシング世界グランプリで優勝したこともあり、ONEでは通算5勝0敗(4KO)としている。
だがアレックス・ロバーツは、こうした強敵でも勝つ道筋はあると考えている。簡単ではないだろうが、パワーで真っ向勝負を挑み、隙を狙うつもりのようだ。
「クリークリャは偉大なチャンピオンだ。見ていて面白いし、アグレッシブなファイターだ。前に出て打撃を見舞って、フィニッシュを狙うタイプだ。だから自分も出ていって、真ん中で迎え撃つつもりだ」
「彼には爆発的なパワーがある。強力なコンボを見舞ってくる。その爆発の瞬間に気をつけないといけない。打撃をもらわないよう常に動き続けないといけない。特に小さなグローブでは食らったら大変なことになる」
「アグレッシブさはプラスだが、不利にも働く。大振りしてくるからだ。ループを描くように振ると、体がガラ空きになる。これまでに身長の高い相手と戦ってきたから、長い距離には慣れている。まずは距離を見極めて、感覚をつかんで、目が慣れたらガンガン行く」
ロバーツは圧倒的な世界チャンピオンであるクリークリャを相手に勝利を約束するほど、常識はずれではない。だが、少なくとも確かなことはある。
ひとつはリングで全力を出すこと、そしてもうひとつは最初から最後までノンストップで戦い続けることだ。
「お互いにフィニッシュを狙うことになる。すごい試合になるだろう。フルラウンドまでもつれ込むとは思わない」
「2人のヘビー級の選手が100パーセントの力でぶつかり合うんだ。そういうすごい試合で、お互いにフィニッシュを狙うんだ。歴史に残る一戦になるだろう」