【8/3大会】挑戦者バストス「この試合はサブミッションで決着する」
国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)の世界チャンピオンに9度輝いたマイッサ・バストス(ブラジル)は、さらに栄誉あるタイトルを獲得しようと意気込んでいる。
バストスは、8月3日(土)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われる「ONE Fight Night 24: Brooks vs. Balart」でONEアトム級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンのダニエル・ケリー(米国)に挑戦。グラップリング界の一流選手同士が激突する一戦だ。
バストスは26歳。強みであるガードやベリンボロ(横回転を使って相手のバックを狙う高度な技術)を駆使して、ブラジリアン柔術の最軽量級で史上最高の選手としての評価を築き上げてきた。
今回の対戦相手のケリーについては、ガードからの攻撃を警戒しているという。ただ、ケリーはバックよりもレッグロックを狙う傾向があると分析。
こうした両者の総合的なスキルを念頭に置きつつ、バストスは今回の世界タイトルマッチに向けて、どのような展開になっても対処できるような準備が必要だとONEチャンピオンシップに話している。
「自分たちのスタイルはまったく違う。だから、この試合は面白いものになる。2人ともガードポジションで戦うけれど、ガードのスタイルも違う。自分はベリンボロやバックを攻めるのが好き。彼女は足を攻めるのが好き。けれど、自分は上からの攻めも得意だ。ガードも得意だし、パスガードもできる。あらゆる点を磨き上げておかないといけない」
バストスはこれまで印象的な経歴を築き上げてきたが、ONEに出場したのは今年3月の「ONE Fight Night 20」であった山田海南江戦で判定勝ちをした1試合のみ。
このため、アグレッシブさと一本勝ちを狙いに行く姿勢が評価されるONEのサブミッション・グラップリング・ルールでは、ONEで4戦無敗としているケリーのほうが経験豊富だと認めている。
こうした相手に勝つためのゲームプランは用意していることだろうが、バストスが一番重視しているのは、自身の柔術だという。
「彼女はONEに積極的に出場しており、有利になるようなルールの使い方も熟知している。だから、彼女は危険な相手だ。これが彼女の強みだと思う」
「まだ彼女の戦いぶりを研究している最中だが、これまでに気づいた彼女の弱点については現時点では秘密にしておく。自分のチームの仕事は信頼しているし、あまり彼女の戦いぶりに集中しないようにしている。何をするかは知っているけれど、自分が戦う際にハイレベルな柔術を見せられるように、自分の柔術を進化させることに集中したい。より良い自分を見せられるように、自分自身に集中している」
最終的な目標は、ケリーに勝ってベルトを携えてバンコクを立ち去るだけではなく、忘れられないような一本勝ちをすることだという。
バストスはこう話している。
「試合はサブミッションで決着すると思う。少なくとも、それが最初から最後まで自分の目標だ。どうやってサブミッションに行くかはわからないが、サブミッションができるまで試合の主導権を確実に握る」
ONE2戦目でタイトル戦「信じられない!」
ブラジリアン柔術界でも有数の成功を遂げたマイッサ・バストスだが、ONEチャンピオンシップのタイトルを獲得できれば、その経歴はさらに輝かしいものになるだろう。
さらに、2度目のONE出場で現チャンピオンのダニエル・ケリーに挑戦するチャンスを得たことも嬉しく思っているようだ。
「信じられないようなチャンス! ONEで戦いたいと思って、そうなることを想像していた。ただチャンスが欲しかった。今回がONEでの2度目の出場だけど、タイトル戦で戦えるなんて信じられない」
すでに最強のアスリートとしての評判を確立しているバストスのような選手にとっては、ONE世界タイトルは世界的な評価を固めることを意味する。
このため、バストスは「ONE Fight Night 24」では、世界最大の格闘技団体の舞台で自身の才能を披露することを楽しみにしている様子だ。
「このタイトルを獲得できれば、これまでやってきたことへの認知度も高まる。ONEは世界的な舞台だから、おおいに役立つ。自分が好きなことを世界中の人々に見てもらって、感動してもらえたら最高だ」