【8/27大会】王者モラエス、DJとの再戦へ「レガシーを築く上で重要」
長年ONEフライ級世界王者として君臨してきたアドリアーノ・モラエス(ブラジル)は、防衛戦の相手が誰であっても恐れることはない。たとえそれが、偉大なMMAアスリートとされるDJことデメトリアス・ジョンソン(米国)とのリマッチであってもだ。
最初の対戦では衝撃的なKOでジョンソンを倒したモラエスだが、8月27日(北米ゴールデンタイムでは8月26日)に生中継される「ONE 161: Moraes vs. Johnson II」で再戦することになった。
この試合は大きな試練となるだろうが、モラエスは12度フライ級の世界チャンピオンに輝いた伝説の世界王者DJを相手に2度目の電撃的勝利を挙げたいと意気込む。
また、モラエスは試練から逃げることはない。むしろ、真っ向勝負をするつもりのようだ。
モラエスはこう話している。
「チャンピオンとして、タイトルを防衛しないといけない。相手が誰であろうと、予定された日に最高の形で自分の仕事をするために準備しなければいけない。すでにデメトリアス・ジョンソンとは戦って、自分の強さを見せつけた。けれども、ONEチャンピオンシップが望み、計画されたならやるさ。やってやろう」
モラエスは、昨年4月にジョンソンを相手にONEフライ級世界タイトルを防衛している。
試合前には世界タイトルマッチの経験、脅威の運動能力、そして戦いの中で相手の弱みを突く能力を考慮し、ジョンソン有利との見方も多かった。
だが、モラエスは第2ラウンドで右ショートパンチでダウンを奪い、ヒザ蹴りを頭に見舞ってノックアウト。ジョンソンはキャリア34戦にして初めてフィニッシュ負けを喫した。
ファンやメディアはそのジョンソンの負け方に衝撃を受けた。
そして、モラエスがブラジリアン柔術黒帯の腕前ではなく、打撃で勝負に出たことも驚きだったことだろう。
だが、モラエスに言わせれば、最も近しい人間にとっては全然ショックなことではなかったという。
モラエスはこう語っている。
「たくさんの人が驚いたけけれど、チームと自分を信じてくれる人は驚かなかった。もうわかっていたことだから。自分たちは懸命に努力しているし、独自の規律も持っている。だから、自分たちにとっては普通の試合で、おかげで全部うまくいったんだ」
「このリマッチでは、何も証明するものはない。ただベストを尽くして、いつも通りに、もっと完璧なアスリートであることを示すだけだ」
モラエス、DJとの再戦では一本勝ち狙い
アドリアーノ・モラエスはデメトリアス・ジョンソンとの最初の対戦で歴史的なノックアウト勝利を収めた。8月27日には再びフィニッシュ勝利を挙げようと思っているが、展開は少し違ったものになると考えている。
モラエスは、直近では今年3月の「ONE X」で現ランキング3位の若松佑弥に一本勝ちしており、今回のDJ戦でもブラジリアン柔術のスキルを生かすつもりだ。
モラエスはこうコメントしている。
「こうした試合は予想するのがすごく難しい。デメトリアス・ジョンソンはスマートな奴で、タフで、とてもハングリーになってこのリマッチに臨んででくるだろう。自分はたくさんトレーニングをしている。アスリートとしての進化を見せたいから、第4ラウンドにサブミッションできると思う」
モラエスがジョンソンを相手に2度勝利を挙げれば、間違いなくMMA最強のフライ級選手としての地位を確立することになる。
そして、この戦いの意味はモラエスにとって自慢するためでも、ジョンソンをKOしたことをまぐれと言う人々を黙らせるためでもない。それ以上のものだ。
モラエスはこう付け加えた。
「この試合は自分のレガシーにとってとても重要だ。なぜなら、キャリアの中でできるだけタイトル防衛をしたいから。そして彼にもう1勝すれば、そのレガシーを作るために役立つことだろう」